刑務作業でRuby、世界初の受刑者によるソフトウェア開発

プリズニーズは、山口県美祢市に5月13日に開校される日本初のPFI刑務所「美祢社会復帰促進センター」の刑務作業として、ソフトウェア開発を行える受刑者の育成と刑務作業としてのソフトウェア開発アウトソーシング業務を実施していくことを発表した。

» 2007年05月01日 20時14分 公開
[西尾泰三,ITmedia]

 プリズニーズは5月1日、山口県美祢市に5月13日に開校される日本初のPFI刑務所「美祢社会復帰促進センター」の刑務作業として、ソフトウェア開発を行える受刑者の育成と刑務作業としてのソフトウェア開発アウトソーシング業務を実施していくことを発表した。刑務作業としてのソフトウェア開発の実施は世界初。

 開校に伴い同センターに収容される新居受刑者1000名から60名の女性受刑者を選抜し、4カ月間の職業訓練を通して開発に必要な基礎を養わせ、その後実際にプリズニーズのプロジェクトにアサインさせる計画。開発言語はRubyで、プリズニーズでは2007年8月以降から刑務所リソースを利用したWebサービスを展開していく予定であるとしている。


  PFI刑務所の「PFI」は「Private Finance Initiative」の略で、公共サービスの提供において公共施設が必要な場合に、民間に施設整備と公共サービスの提供をゆだねる手法のこと。「美祢社会復帰促進センター」は、日本初のPFI刑務所だが、すべてが民間にゆだねられる訳ではなく、教育や巡回など公権力にかかわらないサポート業務を民間が担当する混合運営施設方式が採用されているのが特徴。

 同施設には、受刑者の施設内での現在位置を確認できる位置情報把握システム「ココセコム」を利用した施設外での位置確認など最新のセキュリティシステムが導入されるなど、セコムが刑務所運営という新たな事業分野へ進出していることが話題を呼んでいる。

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