「ITバブル崩壊後、IT投資の多くが見直され始めた。ITガバナンスが脚光を浴びるようになったのはその時期と重なる。『これ以上ITに大金を投じるわけにはいかないので、ITが適切に配置されているか確認しよう』というわけだ。企業は今日でも、それを言っている」とランダース氏は話す。
ランダース氏によると、CAでは10年以上前からITガバナンス用の製品やサービスを提供してきたという。同社の製品とサービスのパッケージである「CA Clarity」には、企業のITポートフォリオ、財務、ビジネス関係、リスク評価のリアルタイムコントロールとカスタムビューを提供するソフトウェアが含まれる。
Clarityはさらに、ITコストと利用されたサービスの関係をマッピングする機能や、リスク管理に対する系統的なアプローチも提供する、とランダース氏は話す。このソフトウェアは、Solaris、HP-UX、AIX、WindowsおよびLinux環境で動作する。
「われわれは非常に長い間、このビジネスに携わってきた。IT部門にとってITガバナンスは、『実施すべきかどうか』という問題ではない。『どのように実施しているのか』『どうすれば改善できるか』『効果的に実施しているか』という問題なのだ」とランダース氏は話す。
一方、HPでは、ITガバナンスビジネスの強化を精力的に推進している。同社は昨年11月、「Project and Portfolio Management Center 7.0」というITガバナンス製品を発表した。この製品は基本的に、HPがMercuryから取得した技術をベースとする。さらにHPは今年3月、同ソフトウェアのアップグレード版(バージョン7.1)を発表した。
合併に伴ってHPに移籍し、現在はHPで製品担当副社長を務めるジャン・ソンダーガード氏によると、Project and Portfolio(P&P)Management CenterはITガバナンスだけを対象とした製品ではないという。
「これを『HP ITG』という名前にはしたくなかった。非常に限定的な意味になってしまうと思ったからだ。P&P 7.1は、ITリソース管理には、データとアプリケーションの最適化やSOX法へのコンプライアンスなど、多岐にわたる管理構想も含まれるというわれわれの考え方を反映した名前だ。競合製品とは異なり、この製品は汎用的な利用を想定したものだ」とソンダーガード氏は説明する。
「Project and Portfolio Management Center 7.1は、IT内部でビジネス上の成果を最適化するためにITとビジネスの間に置かれる」(同氏)
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