監視社会とネット利用の変化オルタナブログ通信(2/3 ページ)

» 2007年05月18日 07時26分 公開
[森川拓男,ITmedia]

2080年代、大都市の最高気温が50度になると、何が起こるか?(永井孝尚のMM21)

 地球温暖化問題とIT社会は、切ろうとしても切り離すことができない。コンピュータが高処理化すればするだけ発熱問題が起こるし、冷却することはその熱をどこかに逃がすことになる。つまり温暖化の温床ともいえるかもしれない。いかにIT社会を進めながら温暖化対策をしていくのか。もう、待ったなしのところに来ている。

 永井孝尚氏「永井孝尚のMM21」2080年代、大都市の最高気温が50度になると、何が起こるか?というエントリが投稿された。2080年代に、シカゴ、ワシントン、アトランタの夏の平均気温が40度以上に上昇するというNASAの調査について触れている記事だ。

 今年の冬も、冬らしくなかったし、そうかと思えば春先になって雪が降るなど、地球レベルで何か変化が起きているのを体感するではないか。

 ただ、あくまでもこのNASAの調査は、過去30年間の観測記録に基づいた予測という。これを受けてどう対応するか、個人レベルではない、国家レベルでの対策が急務だ。

 これの延長線上にある話で、小林啓倫氏「シロクマ日報」に投稿された代替のある不幸が気になった。化石燃料の代替として期待されるバイオエタノールに関するエントリだ。確かに、燃料になることがきっかけで、オレンジジュースやマヨネーズなどといったものが値上げされるのは、どうなのか。小林氏も指摘するように、本来考えなくてはならないのは「エネルギー消費をどう抑えるか」であって、化石燃料の代わりとなる燃料を探すことではないような気がするのだ。確かに、代替燃料を探すことは必要かもしれないが、目的がスリ変わっている感じを受けてしまう。

 また、高橋徹氏「代替案のある生活」やせ我慢、なのかなぁも気にかかった。暑さ寒さに関係なく、スーツを着込んだ人が多いという実態だ。クールビズやウォームビズなどと、気温に合わせた服装で仕事をすることが奨励されているが、いまいち柔軟性が無いのだ。実際、先日など5月で夏日だったりすることもあるわけで、衣更えとかに関係なく、その時々でしっかり取り組まなければならないと思うのは気のせいだろうか。やせ我慢する必要はない、筆者も高橋氏に同感だ。

Googleのゲーム内広告特許(海外速報部ログ)

 現在、ネットを通じた広告ビジネスが盛んである。例えば、ブログやWebサイドなどにおいて、そのページに含まれるキーワードから、類似した広告を表示する機能がいちばん分かりやすいだろうか。それがさらに進み、ブログパーツとして組み込まれるキャラクターが、ブログに投稿されたエントリーからキーワードを覚えて喋る。喋るだけではなく、それが広告へと発展するようになっているのだ。

 これとは異なるが、コンシューマーゲーム界においては、ゲーム画面の中に広告を表示する、といった展開も始まってからかなり経つ。

 ITmedia海外速報部の広瀬氏が「海外速報部ログ」に投稿したGoogleのゲーム内広告特許は、これらを組み合わせた話だ。Googleが取得した特許は、「プレイヤーのゲームプレイ中の行動を追跡して、その情報をターゲット広告配信に利用するシステムに関するもの」という。これは、例えばオンラインゲームでプレイヤーが行った行動から、この人はどういう嗜好があるのかを判断、広告を打つというのだが……。

 広瀬氏も指摘するように、ゲームの中の行動を観察するというよりも監視されているような気がして、嫌な感じにならないだろうか。これがゲームだけならまだしも、さまざまなネットサービスに波及していくことになれば、ますます窮屈な感じがしてくるのだが……、もうすでに、はるか先へと及んでいるのかもしれない。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ