日本オラクルのOracle BI Applicationsは、組み込まれたKPIにより、迅速にビジネスで効果を発揮するという。
日本オラクルは5月24日、企業の各基幹業務に対応したビジネス情報を分析できるアプリケーション製品の最新版「Oracle Business Intelligence Applications V7.9.2 (以下、Oracle BI Applications)」の提供を開始した。
同社執行役員 アプリケーションマーケティング本部長 藤本寛氏は、「これまで経営資源はヒト・モノ・カネと分類されてきたが、これからはアイデア・知識・情報という資産が、企業価値を向上させる」と話す。
しかし藤本氏によると、諸外国と比較した場合、日本の労働生産性が低いという調査結果があるという。同氏はこのことについて、「企業内でナレッジワーカーの比重が上がってきているのに、何ら環境整備が図られてこなかったということではないか」と述べた。
こういった問題に対し、今回発表されたOracle BI Applicationsでは、ナレッジワーカーの思考を支援する情報基盤となり、経営および事業における「戦略立案」と「実行」を同期させるという解を提供するという。また従来のビジネス・インテリジェンス製品と比較した場合、Oracle BI Applicationsは、データ収集を省力化したり、KPI (key performance indicator、重要業績評価指標)をあらかじめ組み込むことで、「ナレッジワーカーが生産性向上のために思考する時間を増やすことができる」(藤本氏)としている。
続いて説明に立った日本オラクル アプリケーションSC本部 シニアマネジャー 松瀬圭介氏によると、Oracle BI Applicationsでは、オラクルが買収したSiebelの「Siebel Analytics」の資産とノウハウが活用されており、Siebel AnalyticsがCRM分野に提供していた分析機能が、企業の基幹業務全般に拡大されたているという。
また、自動車・通信メディア・金融といった「業種」および、セールス・マーケティング・財務管理といった「業態」を組み合わせた分析テンプレートを提供することで、各ビジネスの特性に合わせた分析指標を構築できるとのことだ。
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