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» 2006年10月24日 13時10分 公開

Oracle OpenWorld San Francisco 2006 Report:YouTube対応? 「Oracle Database 11g」プレビュー、近くβテスト開始へ (2/2)

[谷川耕一,ITmedia]
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 このキーノートで行われたOracle Database 11gの唯一のデモも、このContent Management Infrastructureに関連するものだった。非構造化されたデータ、例えば、文書ファイルなどをデータベースに格納した場合、管理面ではセキュアで監査にも耐え得るものとなるのだが、単純な読み出しなどの処理速度だけを見ると、ファイルシステムより劣ってしまう。

 デモでは、アプリケーションからファイルを呼び出す処理を行い、現状のOracle Database 10gではOSのファイルシステムに読み出し処理速度でかなわない様子が先ずは示された。

 「Oracle Database 11gでは、ファイルシステムと同等の処理速度を実現することが、われわれの重要な課題の1つとなっている」とロズワット氏。

 続いてOracle Database 11gのβ版とファイルシステムでの比較を行い、ファイルシステムと同等の読み出し性能、むしろそれを上回る速度が出ていることをデモで証明してみせた。新しいデータベースにとってパフォーマンスは重要な要素だということを、ここで改めて強調した。

さまざまな場面で活躍するBI機能

 キーノートではこのほか、「需要」と「供給」という側面から膨大なデータを効率的に管理するための製品や機能が紹介された。需要面からは「必要なときに必要な人に、必要な情報を与える」ということを目的にContent DatabaseやRecords Database、Secure Enterprise Search、MapViewer、Enterprise Manager、Fusion Middlewareなどが紹介された。

 これらの機能を支えているのが、Business Intelligence(BI)の機能だ。自動的にアラートを発生させたり、管理機能の中で異常値を検知したりと、従来の経営の意思決定支援のためだけのBIではなく、業務上あらゆる判断が必要な場面で、蓄積されているデータを用い適切な判断ができるよう促すために、BIの機能がさまざまな形で取り込まれているのだ。

 もはや、BIは独立した機能としてだけではなく、さまざまな製品、機能と融合されて活用されることとなる。これは、全層で製品を提供するOracleならでは、といえる。BI専業のベンダーには真似のできな戦略だ。

人気のApplication Expressを紹介

 需要面で簡単なデモと共に紹介されたのが、「Application Express」だ。これは従来はHTML DBなどと呼ばれていた、データベースを起点に簡単にアプリケーションを構築する機能だ。

 デモでは、ウィザードに従って必要な設定、例えば、データソースがどこで、GUIやセキュリティ設定を次に選ぶだけで、あっというまにデータベースにアクセスするアプリケーションが作成できることを示した。

 「Application Expressは、技術者情報サイトのOTN(Oracle Technology Network)で最もダウンロードされている人気の機能だ」(ロズワット氏)

 Application Expressも、アプリケーションの開発ツールという位置付けではなく、必要な情報を誰でも簡単に取り出せるようにするための機能ということになるのだろう。

 続いて供給面からは、グリッド、VLDB、リアルタイムデータベースの「TimesTen」、オープンソースデータベースの「InnoDB」、セキュリティ機能を強化する「Database Vault」、監査情報のウェアハウスを構築する「Audit Vault」などの機能が紹介された。

買収したばかりの「Sunopsis」もデモ

 10月上旬、買収によって手に入れたばかりの「Sunopsis」もデモした。ヘテロなデータウェアハウス環境構築のためのツールであるSunopsisは、DB2やSQL Serverが混在する環境で、あらかじめ設定されているメタデータに基づき、自動的にデータの変換の設定ができる機能がデモされた。他社データベースに対しては、それぞれのネイティブなSQLを使用することができるという。ヘテロ環境に対応するこのSunopsisの機能は、顧客の選択肢を狭めないという、ここ最近のオラクルが推進している顧客志向な姿勢の表れでもある。

 「情報の増加による危機に対しても、Oracleのさまざまなツールを駆使すれば対応できる。見たい情報を見たいときに見られるようにすれば、このチャレンジをチャンスに変えることができる」(ロズワット氏)

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