社員を“その気”にさせた携帯メールモバイルReady!なコミュニケーション活用術(1/2 ページ)

いざグループウェアを導入しても情報を共有する体制作りには時間がかかる。総合人材ビジネスのシグマグループではこの課題を携帯電話メールによって解決した。

» 2007年06月04日 06時00分 公開
[國谷武史,ITmedia]

 総合人材ビジネスを手がけるシグマグループは、人材派遣や物流、製造請負、観光分野など17社で構成され、全国に拠点を構える。同グループでは、グループ全社の情報共有を目標に2004年にネオジャパンのグループウェア「desknet's」を導入した。約700人の社員が情報を共有する仕組みは、携帯電話との連携機能によって誕生した。

 グループウェアを導入する前は、地域エリアごとや各社が独自に情報を共有する仕組みを持っていたが、各社が事業を拡大させていく過程でグループの一体感を高めるためにグループウェアによって全社で情報を共有する体制を目指した。導入プロジェクトは2002年にスタートしたが、実際に導入を決定するまでに約2年間を要した。

鈴木成雄執行役員システム事業部長氏

 グループ全体の経営支援を行うシグマ・エム・シーの鈴木成雄執行役員事業部長氏は、「グループではあるものの1社1社は独立した企業なので、各社の要件を取りまとめるまでに長い時間が掛かった」と話す。ほぼ毎月、各社の代表が集まって検討会を開催してさまざまなグループウェア製品の検討を進めたという。

 鈴木氏がグループウェア導入の際に重視したのが、短期間で構築できるシステムと社員のグループウェア利用を促進できる機能の2点だ。当時、候補に挙がったのはサイボウズとNotesの2製品だったが、「Notesはカスタマイズしやすい点で優れているものの、システムの作りこみに時間と手間がかかるために見合わせた」といい、サイボウズを念頭に置いていた。

 この時にdesknet'sの存在を知り、「基本機能はどちらも優れていたが、当時からdesknet'sは携帯電話と連携する機能を備えていたため、導入を決めた」と話す。

 導入決定から運用開始までの期間は約3カ月。鈴木氏は、社員のグループウェア利用を促進させるために、1日のスケジュールが自動的に各社員の携帯電話へメールで通知される機能に注目して、社員への啓発を進めた。

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