“Satisfaction”の施策では、技術コミュニケーションを充実させることに力を入れている。マイクロソフトのエバンジェリストがエンジニアと直接交流する機会を積極的に設けている点が大きな特長だ。
例えば、ユーザー企業にマイクロソフトのエバンジェリストが訪問して出張ワークショップを行い、最新技術を啓蒙する「Microsoft On」は、2006年8月からすでに200社に届くほどの参加があり、5000人以上の受講者があったという。また、開発者向けに週に1回のペースで技術情報、プレゼンテーションなどの幅広いスキルアップを支援する「MSDNオフライン」には2006年9月から1000名以上が参加している。さらに、デモを見せるだけではなく作ることを中心に、エバンジェリストが技術を啓蒙するために全国9都市で開催した「ITプロ道場」は、2006年末までに28回開催し、約1000人が来場したという。
こうした技術者同士の交流は、オンラインでも行われている。米国本社の担当者に質問できるプログラム「Ask the Experts!」では、日本のユーザーから寄せられた質問への回答がストリーミングで公開されている。また、マイクロソフト社員のブログを通じて、開発者やITプロフェッショナルとのコミュニケーションを活性化する取り組みのほか、無料のオンラインセミナー「Webcast」の強化も図られている。
このほか“Skill”では、MCP認定資格プログラムに対応したラーニングコンテンツ、四半期ごとにテーマを変えた無償コンテンツを用意して開発者のスキルアップを支援する「.NET開発者への道」などを提供。企業や組織の枠を超えたコミュニティを目指す“Synergy”の施策では、コミュニティ主催のローンチイベントを開催したり、マイクロソフトの製品や技術への疑問を解決するオンライン掲示板、製品やトピック別に30を超えるディスカッションの場を提供している。
こうした施策が進められてきたPower to the Proだが、Windows Server 2008の登場を受けて大幅に強化される。
「Windows Server 2008については、β3版の無償ダウンロードを開始するとともに、2007年4月からWebcastを含む製品評価支援のための技術リソースを提供していきます。(東京で4月、大阪で5月に開催された)Windows Server “Longhorn” Beta3セミナーにおいては開発者向けトラックは特に意識していませんでしたが、Power to the Proでは開発者向けの情報を積極的に提供していきたいと考えています。Windows Server 2008に関するコンテンツは、日本独自で集約しています。これまでは米国でも情報が準備されていませんでしたが、ITプロフェッショナルのオーディエンスチームやマーケティングの部門と協力して、情報公開を進めていく準備をしています」(長尾氏)
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