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» 2007年06月08日 09時34分 公開

自社の配送状況をGoogle Mapsでトラッキング? シンプルさで企業に切り込むGoogle

米Googleのシニアプロダクトマネジャー、ケヴィン・ゴフ氏が来日し、同社の企業向け戦略を説明した。

[ITmedia]

 「この数年間、コンシューマー分野における革新に比べると、ビジネステクノロジーは大きく遅れを取ってきた。システム導入につきまとう複雑さのためだ」――。

 6月7日、米Googleのシニアプロダクトマネジャーとして企業向け製品群を取りまとめているケヴィン・ゴフ氏が来日し、企業向け戦略について説明した。同氏は「家庭でもオフィスでも、使う人は結局同じ」と指摘。コンシューマーと直接付き合ってきたGoogleの経験を生かすことで、企業向けに「シンプル」なテクノロジーを提供していくとした。

米Googleのシニアプロダクトマネジャー、ケヴィン・ゴフ氏

 「これまでのビジネステクノロジーはITマネジャーや意志決定者の意見を元に構築され、機能チェックリストの観点から評価されてきた。しかし実のところ、成功するかどうかは実際にそれを使うユーザーが受け入れてくれるかどうかにかかってくる。ユーザーが使ってくれなければ、そのプロジェクトは失敗したということ」(ゴフ氏)

 これに対し、コンシューマー向けに提供してきたのとほとんど同じ、シンプルなインタフェースを提供することがGoogleの特徴だという。「ユーザーはシンプルさを好む」(ゴフ氏)。ひいては、アプリケーションの利用に当たってトレーニングなどの手間をかける必要がないことから、コストの削減にもつながるとした。

 一方でIT管理者には、アクセス管理などのセキュリティ機能に加え、APIを通じて既存システムと容易に統合できるというメリットも提供するとした。

地理的サービスの活用も

 Googleでは「ビジネスにおいてもコンシューマーの視点を持つことが大事」(ゴフ氏)というアプローチの元、企業向けに、主に3つの分野で製品やサービスを展開していくという。

 1つ目は、同社の強みである検索テクノロジをアプライアンス化した「Google検索アプライアンス」だ。WebサイトやWord、PDFといったドキュメントだけでなく、ディレクトリサーバやERP、CRMといったビジネスアプリケーションと連動し、横断的に検索を行える点が特徴だ。「検索を通じて適切な情報を提供し、企業内で何が起こっているかを把握できるようにする」(ゴフ氏)

 2つ目は、GmailやGoogle Docs & SpreadsheetといったWebベースのアプリケーション群「Google Apps」。まさに、コンシューマー向けに提供してきたものと同じ使い勝手を提供するほか、検索テクノロジーを活用し、メールであろうとチャットの内容であろうと横断的に情報を探し出せるようなプラットフォームとして位置付けていく。

 将来的には、ブログやWiki、あるいは動画を介して情報を共有できる「YouTube」などの追加も考えられるとゴフ氏。また先日発表された、Webアプリケーションをオフラインでも利用できるようにする技術「Google Gears」の適用も視野に入っているという。

 3つ目の分野は、地理的情報を活用する「地理的サービス」だという。コンシューマー向けに提供されている「Google Maps」や「Google Earth」といったサービスを企業内でも活用できるようにするというコンセプトだ。

 「情報を可視化するというのは強力なプレゼンテーション方法。企業にとってもGoogle MapsやGoogle Earthといったサービスは重要だ」とゴフ氏。

 具体的に言うと、顧客の場所を地図上に示したり、都市ごとのマーケティングキャンペーンの状況を可視化し、把握するといった利用法が考えられるという。まずは「間もなく」Google Mapsの適用から始めることを検討している。

 「何らかの製品を製造、販売する企業やサービス業ならば、Google Maps上で配送状況をトラッキングし、遅れが生じているようならば顧客に電話し、事前に通知するといったことが可能になるかもしれない」(同氏)

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