PBCと三菱マテリアル、マイクロソフトのERP製品向けに共同でテンプレート開発へ

6月13日、パシフィックビジネスコンサルティング(PBC)と三菱マテリアルはビジネスパートナー契約を締結し、マイクロソフトのERP製品であるDynamics NAV用の製造業向けテンプレートを共同で開発することを発表した。

» 2007年06月14日 18時46分 公開
[柿沼雄一郎,ITmedia]

 パシフィックビジネスコンサルティング(PBC)は6月13日、三菱マテリアルとビジネスパートナー契約を締結し、マイクロソフトの中堅向けERP製品である「Microsoft Dynamics NAV」で利用する製造業向けテンプレートを共同開発すると発表した。今秋より、おもに海外に生産拠点を持つ日系製造業向けに販売を開始する。

 Microsoft Dynamics NAVは、150カ国5万7000社への導入実績を持つERPパッケージ。PBCが2001年に国内最初の認定パートナーとなり、2006年からは独自に日本語版を提供している。今秋には.NETに対応した新バージョンの投入を予定している。

 今回PBCと協業するのは三菱マテリアルの開発部門である戦略事業開発室で、同室の15年にわたるソリューションビジネスのノウハウおよび製造業としてのビジネス経験をもとに、日本企業のビジネスに合ったMicrosoft Dynamics NAV用製造業向けテンプレートを開発する。

 製造業の中でも、おもに電子部品の組み立てや化学プラントなどの工場を海外に持つ日系製造業をターゲットとしており、ロット管理や品質データ管理、また外部のAPS(Advanced Planning and Scheduling))アプリケーションとの連携といった、いわゆる「製造実行」部分の機能が追加されている。

同社 取締役副社長の小林敏樹氏

 同社 取締役副社長の小林敏樹氏によると、パイロットサイトとしてすでに三菱グループ内のある企業に導入が決まっており、ここでの検証ノウハウなども蓄積して、PBCおよび販売パートナーによる拡販に弾みをつけたいとしている。

 マイクロソフトによって国内展開されている同じERP製品である「Dynamics AX」との比較については、「対象としている企業規模が異なることもあるが、何よりNAVはサードパーティーによるアドオンソリューション、特に製造業に関連するものついては圧倒的に数が多い。さらに導入コストについてもNAVに優位性がある」と説明、すでに2009年ないし2010年までのDynamics AXのロードマップにコミットしていることを明らかにした。

 製品発売後は、三菱マテリアルが国内の顧客本社サイドにおける導入開発を支援し、海外拠点ではPBCの海外ビジネスパートナーによる導入支援を展開していく。

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