MicrosoftがScrum用ツールをリリース

Microsoftはアジャイル開発においてプロジェクト全体を効率的に管理するScrum手法用の新たなサポートツールをリリースした。

» 2007年06月19日 07時00分 公開
[Darryl K. Taft,eWEEK]
eWEEK

 Microsoftは、アジャイル開発用手法であるScrumに対する新たなサポートとして「eScrum」ツールをリリースした。

 Microsoftによると、eScrumはScrum用のWebベースのエンドツーエンド型管理ツールで、Microsoft Visual Studio Team Foundation Server上に構築されるという。Scrumは、ソフトウェア開発プロジェクトを管理するためのアジャイル手法である。

 MicrosoftのeScrumは、開発者がScrumプロジェクトを管理するための方法を幾つか提供する――eScrumのWebベースのUIおよびTeam Explorerに加え、Team Foundation Office Integrationを通じてExcelとProjectを利用することができる。さらにeScrumでは、Scrumのすべての生成物(製品バックログ、スプリントバックログ、タスク管理、レトロスペクティブ、リポートなど)を1カ所に集約することができ、状況対応型のヘルプ機能も備える、と同社は説明する。

 Microsoftの開発部門のコーポレート副社長を務めるS・“ソーマ”・ソマセガー氏は、eScrumに関するブログ記事の中で、「Microsoft社内の多くの開発チームは現在、ソフトウェア開発でこのアジャイル手法を使用しているが、彼らは日々の進捗状況を把握するための方法を探してきた。開発部門の一部の製品グループも、この手法も利用している。Microsoft社内の1チームが、この目的のためだけにVisual Studio Team Foundation Server上でWebベースのツールを構築することを決めた」と述べている。

 ソマセガー氏によると、Microsoftはこのツールを社内で使い始めたが、その後、社外にもeScrumという名前で提供することにしたという。

 「社内チームの間での好評ぶりを見て、当社のサービス部門であるMicrosoft Consultingのスタッフが、これを広範な顧客が利用できるようにしてほしいと言ってきた」とソマセガー氏はブログに記している。

 ノースカロライナ州キャリーにあるRGalen Consulting Groupの主席コンサルタント、ロバート・ガレン氏は、「Scrumはラグビーのスクラムの概念に由来するもので、チーム全体が集結した後で分散して個別タスクを遂行するという手法である」と説明する。

 ガレン氏によると、標準的なScrumチームは5〜10人のメンバーで構成されるが、もっと人数が多い場合もあるという。このチームは約30日間にわたるScrum「スプリント」で作業を行い、特定のタスク、あるいは特定のマイルストーンに向けた一連のタスクを完了する。

 「eScrum 1.0」は、MSDN(Microsoft Developer Network)上で提供されている。

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