ソフォスは6月のウイルス傾向レポートを発表、依然としてIFRAMEによる被害が後を絶たないようだ。
セキュリティ企業のソフォスは、「Webウイルストップ10」など2007年6月度のウイルス傾向レポートを発表した。
このレポートによると、6月にウイルス感染したWebサイトの件数は1日平均2万9700件。5月に検知された感染件数の3倍以上に膨れ上がっている。
Webサイトが感染したウイルスで最も多かったのはIFRAME。Webサイトの脆弱性を突いて悪質なプログラムをサイト上に埋め込むマルウェアで、5月と同様、発見されたWebウイルスのほぼ3分の2を占めている。6月前半には、イタリア最大手のISPがホスティングする、市議会、就職支援サービスセンター、観光サイトなどを含む複数のサイトがIFRAMEに感染した。
同社は、ウイルスに感染したサイトの8割は正規のサイトがハッキングされたものだとした上で、「Webサイトは高度なセキュリティ環境で堅牢に運営されるべきだが、実際には多くのサイトがあまりにも無防備なまま使用されている」と現状を分析している。
順位 | Webウイルス名 | 比率 |
---|---|---|
1位 | Mal/Iframe | 64.0% |
2位 | Mal/ObfJS | 10.1% |
3位 | Troj/Psyme | 3.8% |
4位 | Troj/Fujif | 3.1% |
5位 | Troj/Decdec | 2.7% |
6位 | VBS/Redlof | 2.5% |
7位 | Mal/Packer | 1.1% |
8位 | Troj/Ifradv | 1.0% |
9位 | VBS/Haptime | 1.0% |
10位 | Mal/Zlob | 0.9% |
-- | その他 | 9.8% |
Webウイルストップ10 |
また、Webウイルスホスティングサイトのランキングでは、Iframe感染の被害に遭ったイタリアが6位に初チャートイン。この結果からソフォスは、すべてのISPやWeb管理者が高いセキュリティ意識を持って対策を講じるよう教育しなければならないとした。
なお、同レポートの「国別Webウイルスホスティングサイトトップ10」「メールウイルストップ10」は以下のとおり。
順位 | 国名 | 比率 |
---|---|---|
1位 | 中国(香港を含む) | 59.3% |
2位 | アメリカ | 23.9% |
3位 | ロシア | 3.6% |
4位 | ドイツ | 1.7% |
5位 | ウクライナ | 1.4% |
6位 | イタリア | 1.0% |
7位 | 台湾 | 0.8% |
8位 | ブラジル | 0.8% |
9位 | イギリス | 0.8% |
10位 | カナダ | 0.6% |
-- | その他 | 6.1% |
Webウイルスホスティングサイトトップ10(国別) |
順位 | ウイルス名 | 比率 |
---|---|---|
1位 | W32/Netsky | 31.4% |
2位 | W32/Mytob | 20.9% |
3位 | Mal/Iframe | 10.9% |
4位 | W32/MyDoom | 6.4% |
5位 | W32/Sality | 5.4% |
6位 | W32/Zafi | 5.0% |
7位 | W32/Bagle | 5.0% |
8位 | Mal/DownLdr | 2.6% |
9位 | W32/Stratio | 2.6% |
10位 | W32/Nyxem | 2.0% |
-- | その他 | 7.8% |
メールウイルストップ10 |
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