サンは、インテル Xeonプロセッサ、AMD Opteronプロセッサ、およびUltraSPARC T1プロセッサを搭載し、ラックマウントシステムとブレードシステムの特性を両立したエンタープライズ向けブレードシステムを発表した。
サンは、インテル Xeonプロセッサ、AMD Opteronプロセッサ、およびUltraSPARC T1プロセッサを搭載したブレードを同時使用でき、Solaris 、Windows、およびLinuxをサポートするエンタープライズ向けブレードシステム「Sun Blade 6000 モジューラシステム」の販売を7月10日より開始すると発表した(出荷開始は8月下旬を予定)。
Sun Blade 6000 モジューラシステムの最大の特徴は、3種類のプロセッサを搭載した異種ブレードの同時使用を実現しながら、Sun Fire サーバファミリーと同一の管理フレームワークの採用やマルチOSをサポートすることで、「ブレードは専用」という従来の枠組みから解放され、ラックマウント型のシステムと同様に利用できることにあるという。
サンでは同システムをモジュール化したことにより、演算性能やメモリ、ストレージ容量、I/Oの帯域幅、拡張性、柔軟性に優れるとされるラックマウントサーバの特性と、設置効率、運用管理面で優れるとされるブレードサーバの特性を両立できたとしている。
なおこのシステムは、1月に発表されたインテルとの提携、ならびに2003年より継続されているAMDとの提携によって開発された。また、サンも含めた3社が計画する技術革新を考慮して設計されており、長期にわたる製品ライフサイクルが期待できるという。
「Sun Blade 6000シャーシ」には、10RUの設置スペースに10枚のサーバモジュール、冗長構成の電源装置と冷却機構、I/Oモジュールを格納できる。これらはすべてシャーシの動作中であっても交換、追加が可能だ。一般的な高さ42RUのラックには最大4台のSun Blade 6000 シャーシを設置でき、合計40枚のサーバモジュールをPCI Expressミッドプレーン経由で格納できる(ミッドプレーンはプロトコルとしてPCI-Express、ギガビットイーサネット、Serial Attached SCSIをサポート)。サンは、サーバシステムの共通インフラである電源装置や冷却機構を複数のサーバで共有することで、既存の10台の1RUサーバ(Sun Fire X4100 M2サーバ)と比較した場合、電源装置および冷却ファンの数はそれぞれ十分の一になるとしている。
Sun Blade 6000シャーシは、Network Express Module×1、シャーシ管理モジュール×1の最小構成で823000円から。各サーバモジュール(ブレード)のラインアップは以下の通り。
モジュール | プロセッサ | メモリ | 価格 |
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Sun Blade X6250 | クアッドコア インテル Xeonプロセッサ E5320×1 | 2GB(最大64GB) | 554000円〜 |
Sun Blade X6220 | デュアルコア AMD Opteronプロセッサ モデル2212×2 | 4GB(最大64GB) | 599000円〜 |
Sun Blade T6300 | 1.0GHz UltraSPARC T1(6コア)×1 | 4GB(最大32GB) | 899000円〜 |
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