ソフォスが発表した最新のリポートによると、欧州からのスパムが増加している背景には、ゾンビ化したPCの増殖があるようだ。
ソフォスは7月18日、2007年4〜6月のスパムの最多配信国ワースト12に関する最新のリポートを発表した。同社によると、2007年4〜6月のスパム総数は、2006年の同時期に比較して9%の増加であるという。
今回の調査でワースト1となった国は、前四半期(2007年1〜3月)の調査に引き続き米国であった。一方で、ワースト12中、6カ国が欧州からチャートインし、その合計が米国を超えている欧州の動向も注意が必要である。同社は、欧州においてゾンビ化したPCの増殖を指摘しており、こうしたPCがスパムの踏み台などに使われていることが欧州からのスパム配信が増加傾向にある一因だとしている。
順位 | 国 | 全体に占める割合 |
---|---|---|
1 | 米国 | 19.6% |
2 | 中国(香港を含む) | 8.4% |
3 | 韓国 | 6.5% |
4 | ポーランド | 4.8% |
5 | ドイツ | 4.2% |
6 | ブラジル | 4.1% |
7 | フランス | 3.3% |
8 | ロシア | 3.1% |
9 | トルコ | 2.9% |
10 | イギリス | 2.8% |
10 | イタリア | 2.8% |
12 | インド | 2.5% |
その他 | 35.0% | |
また、ワースト12にチャートインしない「その他」の国からの配信は、前四半期(2007年1〜3月)の30.6%から35.0%に増加した。米国は依然として大きな比率を占めているが、スパム、スパム送信者、スパム配信に利用されるPC、そして被害者は全世界に分散する傾向にあり、他国からの配信比率が平均化していることが読み取れる。なお、日本は1.3%で20位。
一方、地区別に見ると欧米を抜き去ってアジアがトップとなっている。前四半期と比べ、比率を下げたのは欧州だけだった。ソフォスのリサーチャーは、今後南米地区、アフリカ地区でもスパム配信が増加し、地区別の比率が平均化されていくと予測している。
順位 | 地区 | 全体に占める割合 |
---|---|---|
1 | アジア地区 | 35.2% |
2 | 欧州地区 | 28.5% |
3 | 北米地区 | 24.2% |
4 | 南米地区 | 9.6% |
5 | アフリカ地区 | 1.6% |
その他 | 0.9% | |
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