EFF、FBIの個人情報収集活動に関する記録をWeb公開

この夏、ビーチでの退屈しのぎにぴったりの読み物がある。FBIの情報収集活動を詳しく記録した1138ページに及ぶ資料だ。善良な市民が権力の濫用をチェックするためには、この文書に目を通す必要がありそうだ。

» 2007年07月30日 12時22分 公開
[Lisa Vaas,eWEEK]
eWEEK

 非営利団体のElectronic Frontier Foundation(EFF)では、「この文書の海に飛び込む」よう人々に勧めている。これらの資料はすべてEFFのWebサイトから無償でダウンロードでき、テキスト検索機能も付いている。

 この文書は、EFFが4月に情報公開法に基づいて連邦政府を提訴した後で公開された。EFFはそのとき、FBI(米連邦捜査局)によるNSL(国家安全保障書簡)の濫用に関する記録の即時提出をFBIに要求する緊急命令を発するよう判事に求めた。2001年9月11日の同時テロの後、FBIはNSLを利用して米国市民の個人情報を収集するようになった。

 米国愛国者法が制定される前は、FBIによるNSLの利用はテロリストやスパイの容疑者の記録を入手する目的に限定されていた。しかし愛国者法の施行に伴い、テロやスパイの捜査に関連している可能性がある情報であれば、FBIはNSLを利用してあらゆる人の個人情報(通話やインターネットの記録、銀行、クレジットカードなどの金融情報を含む)を裁判所の認可なしで入手できるようになった。

 EFFでは同文書に関してこれまで8000件以上のダウンロードを確認しており、今後も毎月新たな資料を追加する計画だ。

 「FOIA(情報自由法)などの情報公開法の目的は、市民が政府に説明責任を課すのを支援することにある。個人が知る権利を行使するのは素晴らしいことだ」とEFFはWebサイトで述べている。

 EFFの今後の課題は、こういったプロジェクトの重要性と必要性を示すことである。EFFでは、今回のプロジェクトの資金調達の必要性を示すために、人々が何らかの形で同資料を利用する場合には、出典がEFFであることを明記するよう求めている。

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