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» 2007年07月31日 07時00分 公開

シスマネ必携! 運用管理ルールブック:まず「自動化」から始めよう

上手なIT運用管理のノウハウは、豊富な運用実績と的確な情報蓄積、見直しを繰り返してきたプロに聞くのが一番。ITアウトソーシング事業者のノウハウ集から、今回は基本中の基本とも言える「自動化」について紹介しよう。

[岡田靖,ITmedia]

このコンテンツは、オンライン・ムック「運用管理の過去・現在・未来」のコンテンツです。関連する記事はこちらでご覧になれます。


ルール1:オペレータ介在を前提にしない!

 ハードウェアに関する部分を除けば、IT運用管理における作業の多くは自動化できる。少なくともマニュアル化できる内容であれば、ほぼ確実に自動化が可能なはずだ。

 自動化のメリットは、詳しく説明するまでもないだろう。省力化や効率化、そしてヒューマンエラー防止が最大のポイントだ。また、一般的な障害への対応を自動化しておけば、ダウンタイムの短縮にも効果がある。

 例えばバッチ処理などで、一連の処理の途中に「○○で処理が終わったらメッセージが出るので、それを受けてオペレータが次の□□の処理を実行する」といった流れになっているものはないだろうか。これらの作業の各フェイズが管理者の負担となり、同時にヒューマンエラーの入り込む余地を作っている。

 とはいえ、運用管理の自動化を実現するためには、当然ながらスクリプトなどを作る手間がかかる。もちろん大規模なデータセンターなら、その手間もすぐに報われよう。では、中小規模の企業などではどのように自動化するべきなのか。

 まずは明確な運用ガイドラインを決め、できるだけプラットフォームを共通化し、ツールを共有できるようにすることが望ましい。その上で、小さな部分からコツコツとツールを作り貯め、徐々に自動化を進めていく。地道だし、当初は面倒な作業ではあるが、長い目で見れば自動化によって管理者の時間が確保できるようになり、さらにツール作成を進めることができるはず。最終的には、その積み重ねが大きな効果として現れてくる。もちろん、その後に新たなシステムを構築する際には、それらのツールを存分に活用することで、最初から運用負担を軽減できる。

ルール2:データをオペレータに手動集計させない!

 管理者に対し、エンドユーザーから「別途集計したいので、このデータを切り出してほしい」といったリクエストがあった場合、いちいち手動でデータベースにアクセスして出力をするのは好ましくない形だ。頻度が少ないうちはまだ許容できるだろうが、いったん可能だと分かればエンドユーザーは頻繁にリクエストしてくる可能性がある。

 そもそもエンドユーザーにとって、業務のIT化には情報の利活用を促進するという目的もある。こういったデータ抽出のための仕組みは、できればシステム設計段階から考慮に入れておくことが望ましい。あるいは、データ抽出ツールの作り込みはニーズを見て検討するものとして、容易に追加開発できるよう設計しておくだけでも、必要となった場合の負担を軽減できるだろう。

 データ抽出の仕組みを作り込むことは、ツールの開発などで初期コストが高くなるし、適切な権限設定が不可欠だといった課題もあるが、前述したようなシステムの標準化が進んでいれば導入の障壁は低くなるはず。結果として、トータルなシステムの使い勝手に対する評判も高まってくる。

ルール3:ジョブリリースを人手に頼らない!

 これは、少なくとも適切なジョブ管理ツールを導入していることが条件となるため、主に中〜大規模データセンターでのノウハウと言えるだろう。

 人手が介在するところには、必ずミスや不正が存在する。システムの動作に大きく影響する操作を人手に委ねないようにすることは、運用の信頼性、確実性を向上させるだけでなく、内部統制の観点からも有効な施策と言える。

 なお、リリースの自動化に関しては、関連してリリースの承認ワークフローなどの整備も必要となる。基本的には、それらを総合的にサポートできる変更管理ソリューションを導入することになるだろう。

ルール4:データセンターで帳票出力しない!

 これも、主に大規模なデータセンターでのノウハウだ。データセンターの運用は可能な限り無人化、自動化することが望ましい。帳票出力には用紙セットや搬送、ジャムリカバリなど、サーバ管理とは異なるタイプの作業が伴う。サーバとプリンタの操作は異質で、相容れないものなのだ。帳票出力はエンドユーザーのオフィスや配送センターにおいて行うことが望ましい。

 これは中小規模のデータセンターでも同様だ。帳票印刷は基本的にサーバ室とは別室で行うようにするのが望ましい。(取材協力:野村総合研究所)

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