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» 2007年08月21日 07時00分 公開

プロデューサーからのメッセージ:お手軽気分で参加しても火傷する――自然とシャドーワークしてしまう人たち (1/2)

プロデューサー型ワークスタイルの基本は、ネットワークと自らの仕事に対する「想い」の強さだ。双方を地道に育てていくことが、シャドーワーク名人への道だ。

[大西高弘,アイティセレクト編集部]

本記事の関連コンテンツは、オンライン・ムックシャドーワークを使いこなすプロデューサー型社員を目指せでご覧になれます


「ブログで話題に」なんて狙ってない

 企業内のフォーマルな組織やプロジェクトではなく、それらに縛られないインフォーマルな集団の独自活動をシャドーワークと呼ぶ。リコー、パーソナルマルチメディアカンパニーICS事業部で商品企画グループのリーダーを務める野口智弘氏は、リコーが2005年9月に発表し、現在も多くの愛好家から注目されているデジタルカメラ「GR DIGITAL」のプロモーションのために立ち上げた「GR BLOG」を軌道に乗せた。この成功の影に野口氏を中心としたプロジェクトチームがあり、それは、まさにシャドーワークとして動くチームだった。参照記事

 野口氏は「『GR BLOG』はスナップ写真を持ち寄りブロガーが公開する。日常を切り取る表現手段としてのスナップをもう一度見直したい、スナップ写真の文化ともいうべきものがブログという場で花開くのではないか、という想いがあった」と語る。そこには、デジタル一眼レフとは別のものとして、「GR DIGITAL」を認識してほしい、スナップ写真のすばらしさを感じ取って欲しいという、想いが強くあった。

リコー パーソナルマルチメディアカンパニーICS事業部 商品企画グループ リーダー 野口智弘氏

 野口氏にとって、プログはあくまでも手段であり、心の中で練り上げてきた想いがチームのメンバーへの主たるメッセージとなった。「ブログで話題をさらってやろう」という野心はさらさらなかったわけだ。

 「メンバーもみんなプログが主目的ではなかったと思います。もし、自分のスキルとしてブログにかかわっておきたい、という人がいたら、プロジェクトのメンバーとしてずっと参加し続けることは難しかったかもしれない。上司の目を盗む秘密プロジェクトではなく、本業を持ったまま参加してもらっていますから、もっと強い使命感みたいなものがないと」と野口氏は語る。

会える人には早めに約束してしまう

 当たり前だが、シャドーワークは会社のサークル活動ではない。参加した以上は本業と同様の情熱が必要だ。差し障りのない程度につきあって、スキルを学ぼうという程度の気持ちではついていけない。

 そのように考えると、ここまでチームを引っ張ってきた野口氏の手腕はすばらしい。そんな野口氏に「プロデューサー型」社員の心得のようなものを聞いてみた。

 「リコーはもともとオープンな社風で、ルールを守っていれば、今回のようなチームを作ることもスムーズにできると思います。そうした意味では恵まれているかもしれないですね。ただそうは言っても、やはり調整は必要です。リーダー以外に『ここの部分は誰が主体的に動くのか』とか『この作業は誰が中心になるのか』などいったことを、指摘する人は必要ですよ。勢いよく情熱で走る部分とクールに状況を把握している部分両方兼ね備えたチームにしないと、空中分解しかねない」(野口氏)

 また、社外のネットワークについて、野口氏は次のようにアドバイスしてくれた。

 「『この人と会ってみたら?』と紹介してもらえることがありますよね。こういう場合、できるだけ早く、最初は短い時間でもいいので、会っていた方がいいですね。紹介をしてくれた人に『ご紹介いただいた人に先日お会いすることができました』と報告しないと、次がなくなります。社外のネットワークづくりはフットワークの軽さが大切。社内で『プロデューサー型』社員の人がいたら、よく観察してみるといいですよ。みなさんフットワークが軽いはずです。忙しい時間でも、マメに空き時間をつくって人と会っていると思います」

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