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» 2007年08月23日 18時57分 公開

組み込み向けアプリケーションフレームワークで提携、管理工学研とエンサーク

管理工学研究所とエンサークは、組み込み向けアプリケーションフレームワーク「kdFrame」を開発する。Symbian携帯電話向け全文検索アプリを投入する。

[國谷武史,ITmedia]

 管理工学研究所とエンサークは8月23日、組み込み向けのアプリケーションフレームワークの開発で協業すると発表した。「KdFrame」と呼ばれるアーキテクチャを採用したフレームワーク製品を2007年第4四半期に出荷する。

 KdFrameは、電話帳やスケジューラ、検索アプリケーションのなどの利用形態に着目したフレームワークの新しいアーキテクチャになる。エンサークの組み込み向けRDBMS「DeviceSQL」を利用し、アプリーケーション用途に応じたデータベースへのアクセス手段やスキーマごとのミドルウェアを集約して、透過的なアプリケーションのデータベース利用を実現するという。

管理工学研究所の金谷直己事業部長

 管理工学研究所モバイル事業部長の金谷直己事業部長は、「機器やネットワークの進化で組み込み機器にもマルチタスク処理が求められるようになり、データベースの利用頻度がますます高まるだろう。KdFrameを利用すればDBMSを意識することなく、アプリケーションの機能開発へ集中できる」と話した。

 また、エンサークの阿部哲也代表取締役社長は「国内ではこれまでに500万以上のライセンスを携帯電話や車載分野へ提供している。今回の提携でアプリケーションレベルでのDBMS展開が可能になり、新規市場への広がりが期待できる」と述べた。

エンサークの阿部哲也社長

 開発の背景について管理工学研究所モバイル事業部の大久保潤企画担当課長は、モバイル機器の高性能化・多機能化に伴ってアプリケーションとデータベース間でのデータ利用の複雑化、また、アプリケーション間での端末リソースの奪い合いといった問題が表面化しつつあると説明する。

 「KdFrameはこうした課題を解決するため排他処理や再描画のコールバック機能も提供され、端末リソースを効率利用できる」(大久保氏)

 例えば、ユーザーが携帯電話のアドレスデータを利用している最中に着信があった場合、アドレスデータへ複数のアプリケーションがアクセスを行うことになる。この際の排他処理は、従来ではアプリケーション側で行う必要から開発者が実装しなければならなかった。KdFrameでは、このようなデータベース利用時のアプリケーション側の負荷を吸収するため、アプリケーション開発や端末のリソースを効率化してくれる。

メール、スケジュール、メモ、Word、Excel、PowerPoint、PDF、Webページのキャッシュを検索できるが、現時点の対応はSymbianのバージョン8まで(NTTドコモのM1000など)。今後メインとなるバージョン9ではアプリケーションのデータベース利用が制限されるため、管理工学研究所では関係各社と調整を進めるという

 2社では、KdFrameを利用した第1弾のクラスライブラリ製品として全文検索の「kdSearch」、kdSearchに対応するSymbian OS向けのデータ検索アプリケーション「DigiBrownie」を、2007年第4四半期に出荷する。これにより、Symbian OSを搭載する主な携帯電話で端末内の保存されているファイルやメールを任意の語句によって検索できるようになる。

 2社ではkdFrameの展開について、携帯電話に限定ぜす他分野への応用も視野に入れていくとしている。

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