Wiki、SNS、ブログ、ソーシャルブックマーク、RSSなどを社内で活用している企業が多かった。ただし、使い方は基本的なものが多く、企業内システムとの連携までを見据えているケースはまだまだ少ないようだ。
- 「社内で公開されているWebサービスをマッシュアップしてアプリケーションを作る環境も実験的に提供している」(日本IBM)
- 「Software+Serviceで、営業向けのCRMシステムをOutlookからアクセス可能に」(マイクロソフト)
- 「営業、マーケティング・サポート、法務・人事などの業務をApexプラットフォームから実現」(セールスフォース・ドットコム 榎氏)
- 「マッシュアップ、検索、社内外の構造化、非構造化データの管理、人々の知恵や発言の集積やコミュニティー、IPベースのコミュニケーションツール、タグ」(日本オラクル)
- 「グループウェア、各部門データベース、メールクライアント、イントラブログ、異なる企業間でコミュニケーションを行うWeb型コラボレーションシステム」(フィードパス 後藤氏)
それでは、エンタープライズ2.0という言葉そのものを企業はどのようにとらえているのか。
- 「単なるWeb2.0の企業展開だけではなく、グループウェアやポータルなどのコラボレーション系、オンデマンドな情報活用のための情報系、ビジネスプロセス主体のWebサービス系のプラットフォームを統合したもの」(日本IBM)
- 「Web2.0の本質は、サービスの向上、短期的なシステム開発や改変、コスト構造の劇的変化の3点。それを正しく理解し、必要な技術をどう取り入れるかを考える必要がある」(日本オラクル)
- 「エンタープライズ2.0という言葉の本質は、技術や流行ではなく、その結果企業のあり方やワークスタイル自体と言える」(コクヨ RDIセンター@Tovas 事業部長 山崎篤氏)
- 「個々の従業員が持つアイデアや発想の断片を、メンバー間の議論や討論を通じて高度化させていくプロセスをどう支援するのか、といった課題に答えるもの」(日立製作所)
回答は、さまざまな意見を含んでいた。しかし、共通点が無いというわけではなく、企業内システムにおける情報共有で技術だけでなく社員の考え方までも改革していかなければならない、そう考えているところが多かった。
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