日本AMD、「クアッドコア AMD Opteron プロセッサ」を発表

日本AMDは、「クアッドコア AMD Opteron プロセッサ」を発表した。

» 2007年09月11日 22時57分 公開
[伏見学,ITmedia]

 日本AMDは9月11日、ネイティブx86クアッドコアプロセッサである「クアッドコア AMD Opteron プロセッサ」を発表した。同製品は、サーバ1台当たり搭載できるCPUが最大2個までの「2300シリーズ」5機種と、最大8個までの「8300シリーズ」4機種が用意される。価格は2300シリーズが209ドル(約2万4000円)から、8300シリーズが698ドル(約7万9000円)から。

 米AMDの上級副社長兼CTO(最高技術責任者)のフィル・ヘスター氏は、同製品について、「データセンターのために創られたプロセッサである」と説明した。その特長に「性能」「仮想化」「投資保護」「電力効率」の4項目を掲げており、中でも性能と電力効率を強調した。

 性能面では、クアッドコアになったことで、各コアごとに512KバイトのL2キャッシュと、4つのコアで共有する2MバイトのL3キャッシュが組み込まれた。また、1クロックあたり最大4つの浮動小数点演算を同時に実行できるようになり、AMDによると、従来と比較してデータ処理性能が約2倍に向上したという。

 また、電力効率については、プロセッサ内部で未使用部分の電源を切断しエネルギー消費を削減する「AMD Cool Core Technology」、パフォーマンスごとに各コアの周波数を切り替える「Independent Dynamic Core Technology」、コアとメモリコントローラそれぞれに独立した電力を供給し、状況に応じて異なる電圧で動作できる「Dual Dynamic Power Management」が搭載されており、省エネルギーを実現したという。

デモンストレーション画面 Intelとの消費電力を比較するデモンストレーションが行われた

 具体的な電力効率を示すために、日本AMDのCPUプロダクトマーケティング部の山野洋幸部長代理がデモンストレーションを行った。同社の「Quad Core Opteron 2350」と、Intel「Xeon E5345」の消費電力を比較。結果は、Quad Core Opteron 2350の方が、アイドル時で約60W、フル稼動時で約10%低い数値を算出した。

AMDのフィル・ヘスター氏 日本IBMのジェイソン・ダイズディレクター(左)と握手を交わす米AMD・上級副社長のフィル・ヘスター氏(中央)
AMDクアッドコアを搭載した、デル「PowerEdge 2970」 会場には、デルやIBMをはじめAMDクアッドコアプロセッサを搭載した各社サーバが展示された

 同製品は近日中に出荷開始され、12月にはハイエンドデスクトップPC向けのクアッドコアプロセッサ「AMD Phenom プロセッサ」が出荷される予定。

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