スマートフォンのビジネス利用を考えた場合、メールによるコミュニケーションとファイルのやり取りはもちろんのこと、予定表や連絡先などの情報を社員で共有し、積極的に仕事に生かしたい。これらを実現するのに最も有望なのが、WebサービスのパイオニアたるGoogleのサービスだ。
メールについては、「Gmail」の積極的な活用がポイントだ。Gmailは言うまでもなく、メールデータや添付ファイルをサーバ側で管理し、クライアント側のCPUパワーやストレージ環境はほとんど関係ない。しかも、Gmailの1通当たりの最大サイズは20Mバイト、メールボックス全体の容量は4GB以上で、添付ファイルをどんどんため込んでも余裕がある。まさに、スマートフォンにはうってつけのサービスと言える。
Gmailの活用法は実にさまざまだ。各社員がGmailのアカウントを持って、通常のメールとして利用するだけでも大きなメリットがあるが、使い方を工夫すれば、情報集約ツールとしても利用できる。
例えば、プロジェクトのメンバーで1つのアカウントを共有し、必要なファイルを添付してGmailのアカウントに送信しておけば、メッセージやファイルのデータベースとして使える。蓄積した情報は、検索機能を使えばすぐに取り出せる。普段使っているメールソフトでGmailのアカウントあてにメールを送信するだけで、そのメッセージや添付ファイルが共有できるわけだ。もちろん、これはGmail活用の一例に過ぎないが、メールデータをサーバ側に集約し、クライアント側にメールデータをため込まないメリットは大きい。
なお、GmailはメールソフトからのPOP3アクセスにも対応しているが、10月24日にGoogleはIMAPアクセスの対応を表明しており、今後は複数のメールクライアントからの一元管理にも対応する(※注:10月下旬原稿執筆時点ではIMAPの設定の可否は確認できなかった)。IMAP対応によって、さらに活用方法が広がりそうだ。
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