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» 2007年11月06日 05時20分 公開

モバイルサイト活用術:携帯電話だからこそ、ユーザーがネットに求めるもの (1/2)

PCインターネットに匹敵する規模に成長した携帯インターネット。だが、ユーザーがPCに求めると、携帯電話に求めるものはだいぶ異なるようだ。携帯電話という環境の本質を把握することが大事になる。

[國谷武史,ITmedia]

本記事の関連コンテンツは、オンライン・ムックPlus「モバイルサイト活用術」でご覧になれます。


 「最近の携帯電話ゲームの人気動向を見ると、不朽の名作よりも順位を上回る新規作品が現れた。どちらもオンラインゲームながら、新規作品にはコミュニケーション要素があり、名作にはそうした要素が見当たらなかった」――モバイル広告事業のアップデイトで携帯電話ユーザーの動向調査を手がけるMMD研究所の吉岡秀夫副所長は、ゲームコンテンツを例にユーザーの特徴について、このように話す。

 前回の記事でも触れたように、携帯電話インターネットのユーザーは、コンテンツサービスの発展とともに拡大していった。通信速度の高速化やコンテンツの表現力向上、動画配信、アプリケーションの高機能化など、ユーザーの満足度を高める技術、コンテンツサービスが相次いで導入され、ユーザーのインターネット利用率が高まったといわれる。

 しかし、吉岡氏は「携帯電話インターネットでは古くから掲示板サイトを中心とするコミュニケーションサービスが利用され、最近ではSNSサービスが加わり、ユーザーの交流がさらに拡大した。『モバイル 2.0』という言葉が流行しているが、携帯電話インターネットの世界は従来からコミュニケーションが主役で、情報取得を目的とするPCインターネットとは、根底の部分が大きく異なるだろう」と語る。

モバイルサイトに慣れた世代

 MMD研究所では、10数社のコンテンツプロバイダー(CP)から協力を得て、モバイルコンテンツやコマース、キャリアのサービスをテーマとしたユーザー動向調査を、インターネットによるアンケート形式で実施している。調査事業を本格的に開始したのは今年1月からだが、吉岡氏はこの10カ月間でも携帯電話インターネット利用者の動向は変化しているという。

 モバイルコンテンツ業界では、コンテンツの利用頻度が高いコアユーザー数は約3000万人とみられ、特に10代の女性が多いといわれる。「調査を始めた当初は10代、20代の若い女性の回答が目立ったものの、調査を重ねる度に30代、40代の回答が増えつつある。モバイルコンテンツ利用者の年代が広がっているようだ」と吉岡氏。

「最近1カ月間に利用もしくはアクセスしたサービス」(複数回答)

 また、「直近の1カ月にどのようなサービスを利用したのか」との質問に対する回答の変化(3カ月おきに実施)を見ると、男女共通で伸びたのが検索サイトの利用だった。携帯電話各社が昨年後半から検索サービスに力を入れ始めたことで、ユーザーの利用頻度が高まっていることが予想される。特に年代別では、20代以上で検索サイトの利用が上位に並ぶものの、一方で10代は総じて低い結果となった。

 こうした動きについて、吉岡氏は「iモードが始まった1999年頃に携帯電話インターネットの世界に触れたユーザーの年齢層が上がり、携帯電話インターネットに慣れた世代が検索サービスを活用し始めているようだ」と分析する。

 同調査では、着信メロディや天気予報といった、従来から携帯電話で利用されてきたコンテンツが男女共通で上位に並んでいるものの、男女間で利用されるコンテンツの違いも読み取れる。特に女性で目立つのが、ブログやカラフルなテンプレートが利用できるデコレーションメール(デコメ)という回答が、男性よりも上位に並ぶ。一方で、男性は天気予報やゲーム、ニュースが上位に並ぶ。

 この結果を見ると、女性ユーザーはコミュニケーションを目的とするコンテンツを求める傾向が男性よりも強く、男性は情報収集を目的にコンテンツを利用する傾向が女性よりも強いことが伺える。

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