x86ベースの組み込みLinuxを15秒で起動――トライピークス

トライピークスは、組み込みLinuxの起動時間短縮ソリューション「TP InstantBoot Version 1.0」をx86アーキテクチャに対応させたことを明らかにした。

» 2007年11月06日 17時09分 公開
[ITmedia]

 トライピークスは11月6日、組み込みLinuxの起動時間短縮ソリューション「TP InstantBoot Version 1.0」がx86アーキテクチャでも利用可能になったことを明らかにした。

 TP InstantBootは、専用のブートローダーとドライバを中核として構成される製品。起動したシステムのCPUレジスタ値やメモリ状態などをスナップショットとしてあらかじめ保存しておき、起動時はこれを展開することで起動時間の短縮を図る。

 すでにゼンテックがデジタル放送受信のプラグインモジュールとして同製品を採用するなど、組み込みLinuxの領域で実績を持つ同社だが、今回、x86アーキテクチャ向けに最適化および機能強化したものを発売することとなった。同社がx86組み込み用CPUボード「LX-2010」上で検証したデータでは、一般的なディストリビューションの起動に約180秒必要だったのに対し、TP InstantBootを用いた場合は約15秒で起動完了したという。

 ブートローダーはGRUBをベースとしたものを用いており、CPUボード固有の差異に依存することはない。また、カーネルのチューニングなどの手法ではないため、専任の開発者を必要としない。

 今回、x86に対応したことで汎用性が高まったため、広範な組み込みシステムでの採用が期待される。

関連キーワード

組み込み | x86 | Linux | CPU | カーネル


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ