IBM、光パルス利用で「数千コア」をワンチップに搭載する新技術

プロセッサ間の情報のやり取りに、銅線による電気信号の代わりに光パルスを利用することで、単一の小さなチップ上に、数千個ものプロセッサコアを搭載することに成功した。

» 2007年12月07日 08時40分 公開
[ITmedia]

 米IBMは12月6日、光パルスでプロセッサコアをつなぐ新しい半導体技術を開発したことを明らかにした。

 同社は電気信号を光パルスに変換するMach-Zehnder型光変調器を新たに開発し、従来のものの100分の1から1000分の1程度の小型化に成功。プロセッサコア間の情報伝達に銅線を使う代わりにこの超小型光変調器を用いることで、単一チップ上に搭載できるプロセッサコア数が格段に増加する。またチップの消費電力、銅線によって生じる熱が減少する一方、プロセッサコア間の通信帯域を増やすことができる。これにより情報の伝達速度は100倍になり、消費電力は10分の1以下に抑えられるという。

 IBMはこの技術により、スーパーコンピュータ並みの処理性能を持ちつつ、消費電力は電球程度というチップを開発可能になるとしている。

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