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» 2007年12月10日 08時00分 公開

DELL Enterprise Showcase 2007リポート:ファイルサーバでは満たせないセキュアな情報共有 (1/2)

オフィスのPCがネットワークで接続されて以来、文書の公開、共同作業、データ共有を目的として利用されてきたファイルサーバ。しかし、それだけでは求められる重要な要件を満たしきれないという。

[吉森ゆき,ITmedia]

ファイルサーバの課題

 ファイルサーバは、誰でも容易にファイルを共有できるという利点から、オフィスに手軽に導入されてきた。現在では、文書や成果物を公開したり、文書作成の共同作業を行ったり、データやプログラムを共有したりすることを目的に幅広く利用されている。

 しかし、ファイル共有が手軽であるために普段はあまり感じることはないが、ファイルサーバには多くの課題がある、とマイクロソフトの槇健志氏は言う。

 「文書公開や共同作業など、本来はそれぞれに求められる機能要件は異なります。それらの要件は、ファイルサーバだけでは満たしきれません」(槇氏)

マイクロソフト ソリューションスペシャリスト 槇健志氏

 例えば、文書や成果物を公開するためにファイルサーバを利用しているケースを考えてみよう。

 「文書公開では、情報を体系立てて整理する必要があります。しかし、ファイルサーバでは、フォルダ名とその階層、ファイル名でしか情報の内容を識別するしかありません。これでは、情報統制は困難です」(槇氏)

 また、目的の文書を探し出すことにも苦労する。文書の内容を探し出すには、オペレーティングシステムのファイル検索機能を利用するしかない。つまり、結局はファイル名が分からなければ検索することができない。また、日頃は利用していない、別のファイルサーバに置かれた文書を探し出すことは、まず不可能である。

 セキュリティの面でも課題が多い。最近では、オペレーティングシステムの機能によって、文書の安全性はずいぶん向上した。だが、アクセス権がなく閲覧できないファイルも一覧に表示されるなど、情報の機密は確実に保てない。それに、せっかくセキュリティ設定を施しても、ファイルをコピーして持ち出してしまえば効果はなくなる。結局は、ユーザー任せの不十分なセキュリティ対策しか行えないのだ。

 もう一つ、例として文書作成の共同作業にファイルサーバを利用した場合の課題を挙げてみよう。

 共同作業を行う際、まず必要になるのが進捗管理である。ファイルサーバは、基本的にファイルの置き場所にすぎないため、進捗管理は個人の裁量に任せられる。また、情報交換はメールで行われることが多いため、進捗内容の把握に漏れが生じることもある。複数のユーザーが効率的に作業することも難しい。

 「同じファイルを複数のユーザーが開いて作業するとき、排他制御が難しく、新しい情報を古い情報で上書きしてしまうような事故がたびたび発生します。バージョン管理も、ファイル名にバージョン番号を付けるなど、手動による管理になるため、不確実です」(槇氏)

 作業する場所も限定される。ファイルサーバで共同作業を行うには、ファイルサーバにアクセスできるオンライン環境の利用が前提であり、オフライン環境で運用することは難しい。オフライン環境での運用を認めてしまうと、ファイルの整合性を維持することが難しくなる。だからといって、オフライン環境で利用できないとなると、共同作業の機動性が大きく劣ることになる。

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