数分で溶解するブレードサーバ1940年代から変わらないサーバルーム(2/3 ページ)

» 2007年12月17日 07時00分 公開
[Tom Kaneshige,TechTarget]

冷却用電力は電力消費のなんと37%に上る

 サーバについて言えば、ブレードサーバがデータセンターに高度なレベルの密度とエネルギー効率をもたらした。一般的なブレード筐体は、平均8ないし16基のブレードを収容できる。しかし逆に、こうした高密度化では、非常に狭いエリアで膨大な排熱が発生する。

 ブレードをオーバーヒートから救うためには、効率的な排気と冷却が不可欠だ。エマーソン・ネットワーク・パワーのリポートでは、効率的に設計されたデータセンターにおいてさえ、全電力消費量に占める冷却用電力の比率は37%に上るとしている。

 もちろんデータセンターは、ブレードだけで構成することはできない。その発熱を無視することはできないからだ。HPも認めているように、今日、データセンターのブレード率は35%程度にとどまるが、ブレードメーカー各社は管理性と冷却方法の改善により、その比率を2倍程度に伸ばしたいと考えている。「冷却システム抜きにデータセンターを稼働させることはできない」とサンディエゴのカジノ、ヴィージャス・エンタープライズのCIO、モティ・ヴィアス氏は言う。

 同氏が管理するデータセンターでは、5台の筐体に収容されたブレードが全体の20%を占める。「冷却しなければ、数分以内にすべてのサーバ、とくにブレードサーバは、文字どおり溶解してしまうだろう」と同氏。

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