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» 2007年12月26日 13時00分 公開

Vista SP1にする? XP SP3で行く?「行く年来る年2007」ITmediaエンタープライズ版(2/2 ページ)

[柿沼雄一郎,ITmedia]
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伏兵「XP」

 現在、多くの企業でクライアントPCにWindows XPが採用されている(もちろんWindows以外のOSが稼働しているケースや、Windows 2000がいまだ現役というところも決して珍しくない)。そのXPに、Vista SP1とほぼ時期を同じくして(登場直後のタイミングという情報もある)SP3がリリースされる予定になっている。

 これは何を意味するのか。

 現在最新であるXP SP2は2004年8月にリリースされた。当時猛威をふるったNetskyやSasserといったウイルス対抗も含めたセキュリティ面の大幅強化と機能追加が行われたため、互換性に問題を生じたという反面、非常に信頼性の高いOSになった。企業がVistaへ移行しないもう一つの大きな理由は、このようにXPが十分に信頼できる完成されたプラットフォームであるという点にある。Vistaの必要性を感じていないという企業ユーザーも多い。

 こうしたユーザーをVistaへと導くことは容易ではないだろう。そして、そこへ追い討ちをかけるようにXP SP3が登場する。XP SP3も、過去に公開された修正プログラムをまとめたもので、革新的な新機能は含まれていないとされている。SP1およびSP2の内容も包含しており、すべてのXPのバージョンに適用できるようだ。つまり、SP3はXPを新規導入するユーザーへの配慮から生まれたものだとも言える。

 ところが興味深いデータも報告されている。VistaにSP1を適用してもベンチマークプログラム上で著しい性能向上は見られないが、一方のXPはSP3を適用することで、SP2と比べ10%ほどの性能向上が見られるという。正式リリース版での評価ではないためこれをもっての判断はできないが、少なくとも枯れたOSのほうが望ましいというユーザーには良い知らせだ。さらにXP SP3ではVistaに搭載されたNAP(ネットワークアクセス保護)といった機能も追加される。

 今すでに社内においてXPを搭載したクライアントPCが適切に管理できているのなら、XP SP3の適用は十分にうなずける。2014年4月までの延長サポートも保証されているため、その気になれば次の「Windows 7」の登場時までXPを使い続けることもできるかもしれない。もちろん、Windows 7のリリースが遅れることもあり得るので、その時の対応は考えておくべきだ。

 その一方で、ガートナージャパンによれば2000年問題の前後でPCを買い換えた企業は2004年にリプレースしており、企業ユーザーによる次の買い替えサイクルを迎えるのは2008年と言われている。2008年にPCの買い替えが予定されている企業では、Vista SP1の新規導入を検討してもよいだろう。互換性の検証は必要になるが、いつかは新たなハードウェアやOSへの転換をしなければならないのだ。XPを新規導入するよりもVista SP1を新規導入するほうが、周辺機器やアプリケーションを新たにサポートする必要が出てきた場合に有利なことは間違いない。だがそれ以外のケース、つまりPCの大規模な入れ替えといった別の契機もなく、単にSP1を待ってVistaの導入を検討するということにどれほどの意味があるのか。今回のVista SP1の内容をうかがう限りそう思わざるを得ない。

 マイクロソフトは現在のところ、Vista SP1およびXP SP3の正式提供時期をそれぞれ「2008年第1四半期後半」、「2008年前半」としている。

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