ケータイカメラとネットワークの連携に勝機、世界進出も視野に日本のインターネット企業 変革の旗手たち(2/2 ページ)

» 2008年01月23日 00時00分 公開
[聞き手:怒賀新也,ITmedia]
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ITmedia 大学生や若手の転職希望者などインターネット業界を目指す若手にアドバイスをお願いします。

宮田 可能性にチャレンジするのが好きな人は絶対にインターネット業界を目指した方がいいです。いきなりスーパースターになれる可能性もあります。業界が新しいですから、かつてのネット業界の巨人でも今では小さく見えるほどです。

ITmedia 2008年の目標を教えてください。

宮田 2008年以降は携帯電話のカメラ機能の新しい使い方を新たに提案していきます。一言でいえばテキスト検索への挑戦です。例えば、銀座で買い物をしているときに好きな商品を見つけたとします。その商品の写真を撮影して、色や雰囲気などが似ている商品をインターネット上で検索するといったことができるのです。こうしたショッピングの仕方をSAYL™のアプローチで提供して行きたいと思っています。SAYL™は当社のサーチプラットフォームで、サーチ・アズ・ユー・ライクの略です。

 山できれいな花を見つけてもテキスト検索では探せませんが、画像解析技術があれば、色、形をもとに図鑑から調べられるのです。現在は画像だけですが、今後は、音などから探せる検索エンジンの開発にも着手します。

 2008年は事業の国際展開も視野に入れています。既に世界中から問い合わせが来ていますが、韓国、台湾、中国でまずビジネスを開始したいです。これまで、インターネットサービスを輸入することはあっても、日本で成功したものを輸出した例はあまりありません。ぜひ世界進出をしてみたいのです。そのために、足がかりとしてまずはアジアに足を踏み入れる考えです。

2002年にはシリコンバレーの日本法人で画像技術を扱うビジネスを手掛けた

ITmedia 年始めはどのように過ごしましたか?

宮田 ひたすらスポーツを見るのが毎年恒例になっています。全日本実業団対抗駅伝大会(ニューイヤー駅伝)や東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)、ラグビーなどです。

 読書もしました。例えば最近読んだ中では、2006年まで連邦準備制度理事会(FRB)議長を務めたアラン・グリーンスパン氏の「波乱の時代」が面白かったです。ニクソン、フォード、ブッシュ(父)、クリントン、ブッシュといった米国大統領の各時代の雰囲気が分かります。本の中でITには少ししか触れていませんが、インターネットの歴史は米国が中心なので興味深く読みました。

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