/procディレクトリには仮想ディレクトリ/サブディレクトリがあり、ファイルは分野ごとに分類されている。ルートユーザーとしてコマンドラインで「ls /proc」を実行すると以下のような結果が表示される。
1 2432 3340 3715 3762 5441 815 devices modules
129 2474 3358 3716 3764 5445 acpi diskstats mounts
1290 248 3413 3717 3812 5459 asound dma mtrr
133 2486 3435 3718 3813 5479 bus execdomains partitions
1420 2489 3439 3728 3814 557 dri fb self
165 276 3450 3731 39 5842 driver filesystems slabinfo
166 280 36 3733 3973 5854 fs interrupts splash
2 2812 3602 3734 4 6 ide iomem stat
2267 3 3603 3735 40 6381 irq ioports swaps
2268 326 3614 3737 4083 6558 net kallsyms sysrq-trigger
2282 327 3696 3739 4868 6561 scsi kcore timer_list
2285 3284 3697 3742 4873 6961 sys keys timer_stats
2295 329 3700 3744 4878 7206 sysvipc key-users uptime
2335 3295 3701 3745 5 7207 tty kmsg version
2400 330 3706 3747 5109 7222 buddyinfo loadavg vmcore
2401 3318 3709 3749 5112 7225 cmdline locks vmstat
2427 3329 3710 3751 541 7244 config.gz meminfo zoneinfo
2428 3336 3714 3753 5440 752 cpuinfo misc
数字の名前がついているディレクトリ(詳しくは後述)はそれぞれ、実行中のプロセスに対応している。またselfという特別なファイルもあり、これはカレントプロセスへのシンボリックリンクとなっている。仮想ファイルには、ハードウェア情報を提供するもの(/proc/cpuinfo、/proc/meminfo、/proc/interruptsなど)や、ファイル関連の情報を提供するもの(/proc/filesystemsや/proc/partitions)などがある。また/proc/sysの中には、カーネルの設定に関するファイルがある(これについても後述)。
「cat /proc/meminfo」を実行すると例えば以下のような結果が表示される。
MemTotal: 483488 kB
MemFree: 9348 kB
Buffers: 6796 kB
Cached: 168292 kB
(……以下複数行省略……)
前記の数字の幾つかは、「top」や「free」の実行結果にも表示されるものだ。実のところ、よく知られているさまざまなユーティリティは/procディレクトリにアクセスして情報を入手している。従って例えば使用中のカーネルのバージョンを知りたい場合には「uname -srv」を実行してもよいし、「cat /proc/version」を実行してその情報源を直接見てもよい。そのほかの興味深いファイルには次のようなものがある。
processor : 0
vendor_id : AuthenticAMD
cpu family : 6
model : 8
model name : Mobile AMD Athlon(tm) XP 2200+
stepping : 1
cpu MHz : 927.549
cache size : 256 KB
前記は、0番の番号がつけられた、1GHz弱で走る、80686ファミリ(cpu familyの6は真ん中の数字を表わしている)のAMD Athlon XPプロセッサが1基あることを示している。
nodev sysfs
nodev rootfs
nodev bdev
nodev proc
nodev cpuset
(……複数行省略……)
nodev ramfs
nodev hugetlbfs
nodev mqueue
ext3
nodev usbfs
ext2
nodev autofs
左側の列はファイルシステムをブロックデバイスにマウントしているかどうかを示している。前記から、ext2とext3のパーティーションをマウントしていることが分かる。
そのほかにも、RAM関連のファイルが幾つかある。/proc/meminfoについてはすでに述べたが、マシン上のRAMメモリがどのように使用されているかを表示する/proc/iomemや、マシン上の物理RAMを表わす/proc/kcoreなどがある。なおほかの仮想ファイルとは違って/proc/kcoreはRAMと同じ容量(とわずかなオーバーヘッド分の容量)の大きさがあるように表示される(ただしこのファイルはバイナリのため、画面が変になってしまう恐れがあるためcatを使って読もうとするのはやめた方がよいだろう)。最後に、/proc/interrupts、/proc/irq、/proc/pci(全PCIデバイスのリスト)、/proc/busなどのハードウェア関連のファイルやディレクトリがあるが、含まれているのは非常に細部の専門的な情報なので、ほとんどのユーザーにとって必要になることはないだろう。
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