開発者はWebと動的言語を志向――調査で明らかに(1/2 ページ)

最近のZiff Davis Enterpriseのリポートによると、開発者は新しいプロジェクトでWeb技術と動的言語を使いたがっているようだ。

» 2008年03月05日 00時00分 公開
[Darryl K. Taft,eWEEK]
eWEEK

 Ziff Davis Enterpriseが実施した調査によると、開発者は向こう18カ月の間に、従来の手続き型言語よりもWeb開発技術とスクリプティング言語や動的言語を利用する予定だ。

 昨年11月に実施されたこの調査では、今後18カ月の間にAJAX(Asynchronous JavaScript and XML)を使い始める予定だと答えた開発者が最も多かった(14%弱)。

 開発者が向こう18カ月間で使う予定だと答えた言語で2番目に多かったのがJavaScriptだった(10%弱)。

 もう1つのポピュラーなWeb開発技術であるMicrosoftのASP.NETは4位に入り、8%強の開発者が利用を始める予定だと答えている。回答者の間で3位にランクされたのが、T-SQLやPL-SQLなどを含むSQL系に分類される言語だった(9%)。

 12位内に入ったそのほかの言語あるいは技術は、C#、Ruby、Java、VB.NET、PHP、Model Driven Architecture、Python 、C/C++だった。しかしAJAXは、これら下位8つの言語の中で最上位になったC#と比べて2倍近くの関心を集めた。C#を使い始める予定だと答えた開発者は約7%にすぎなかった。

 Web開発技術と動的言語の利用拡大に向かう流れの背景には何があるのだろうか。

 オープンソースのJavaScriptライブラリ「jQuery」の開発者であるジョン・レシッグ氏は、「これはAJAXとJavaScriptがWeb開発の共通の集会場であるという事実と大いに関係している」と指摘する。「ASP.NET、Ruby、Perl、PHPのどれを使っているかにかかわらず、アクセス性に優れた標準ベースの手法でWebページを双方向なものにするには、JavaScriptに頼ることになる」。

 「開発者が次のアプリケーションの開発に取り組もうとするとき、Webをプラットフォームとして利用する方が、配備、配布ともに簡単であることに気付くのだ。アプリケーションの配布が非常に簡単であり(Webブラウザで表示するだけでいい)、アップデートも容易に配布できる(サーバのスイッチを入れるだけでいい)という時代に、配備プラットフォームとしてのデスクトップは魅力が少ないように見える」とレシッグ氏は語る。

 Ajaxian.comの共同創業者であるソフトウェアアーキテクト/開発者のベン・ガルブレイス氏は「Web環境のサーバ側は今後も多様なプログラミングプラットフォームでにぎわうだろうが、クライアント側は主としてAJAXに限定されているため、AJAXは今後さらにポピュラーなプラットフォームとして脚光を浴びるだろう。バックエンドが何であれ、Webアプリケーションを開発するのであればAJAXの知識が不可欠だ」と話す。

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