東証の障害、原因は大量注文によるデッドロック

東京証券取引所は、3月10日に発生したシステム障害について、原因を明らかにした。

» 2008年03月11日 16時11分 公開
[ITmedia]

 東京証券取引所は、3月10日に発生したシステム障害について、原因を明らかにした。障害は3月10日に発生、アルプス電気と名古屋鉄道の株式の午前中の売買が停止した。

 障害の原因について東証は、立会開始前に、同一の取引参加者から同じ注文電文内に、同一の銘柄につき複数のバスケット番号(バスケット注文単位に付けられる番号)を持つ大量の注文発注が、ごく短時間に集中して行われ、注文登録処理にデッドロックが発生し、その回数があらかじめ定められた上限回数の100回を超えたために生じたものと説明している。

 「想定外の状況だった」とする東証は「デットロックについての100回の設定を撤廃」することで対応した。3月11日の取引について「同じ障害は発生しなかった」としている。

 最近になり続いているシステム障害への対応として東証は「トランザクション数が多い状況を想定した高負荷テストの実施や、どんな条件で障害が起こる可能性があるかを考えてテストをしていく」としている。

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