オープンソース化から1年を経たSecond LifeTrend Insight(4/4 ページ)

» 2008年03月26日 02時00分 公開
[Nathan-Willis,Open Tech Press]
SourceForge.JP Magazine
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Second Lifeへの協力

 ホルムバーグとランフィアーの両氏は、SLをめぐるオープンソースコミュニティーに参加する前にSecond Lifeを体験してみることを勧めている。このプロジェクトについて詳しく知ることは重要だが、コミュニティーそのものはSLの世界の中にも存在する、とランフィアー氏は述べている。「Second Lifeは表現のためのプラットフォームであり、その大部分はこの世界の対象を描き出している。こうしたプラットフォームを使うことにより、素晴らしいオープンソースコミュニティーがSLの環境内に形成されている。SL内のコミュニティーは、当社のインフラストラクチャをめぐるオープンソースコミュニティーよりもずっと大きなものだ」

 またホルムバーグ氏は、SL開発への参加に関心のあるオープンソース開発者たちに「secondlifegrid.net/programs/open_source」を訪れるように呼びかけている。Second Lifeでは通常のエントリの仕方でバグのリポートや優先順位づけを行うことも可能だが、SLビューアを愛用のディストリビューションに移植したり、ビューアコード内のプロプライエタリなコンポーネントを見つけて対応するオープンソースのものに置き換えたり、といった特定の活動への参加も彼女は勧めている。

 ランフィアー氏は、まだ誕生したばかりのSLにとって、オープンソース開発者の積極的な参加はプラスになる、との立場を強調する。

 「今のところ、仮想世界は1994年のWebのような状況になっている。ほとんどの人には5年先、10年先がどうなっているかをなかなか想像できない。そのころには、今ある問題の多くは記憶の彼方に埋もれてしまっているはずだ。テクノロジーは進化し、新しいビジネスモデルや企業によってこの領域への投資は活発になるだろう。そうなれば、仮想世界が個人のオンライン活動をますます浸食し、影響力を増して、あらゆる業界、活動、職業とかかわりを持つようになる」

 「ソフトウェア開発者であれば、われわれがこうした取り組みを適切に行っているかどうかを確かめたい、と思うはずだ。ソフトウェアの自由を確立することに本当に情熱を燃やしているなら、この先も仮想世界のテクノロジーをオープンスタンダードとオープンソースの基盤に根ざしたものにしておきたい、と思うはずだ。そういう意味では、われわれの一人一人にオンラインの世界の将来を決める機会が与えられている非常に刺激的な時期にあるといえる」

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