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» 2008年03月27日 08時00分 公開

職場再考のススメ:「IT野麦峠」「うさぎ症候群」を改善した在宅勤務の魅力 (3/4)

[藤村能光,ITmedia]

働く場所に対するこだわりはない

 2007年11月に在宅勤務の全社導入を発表した日本HPはどうだろう。

image 松村安名氏

 「在宅勤務制度の全社導入には問題がないと考えていた。それより自宅勤務のパフォーマンスを、管理職を含む全社員に目に見える形で見せるのが課題だった」というのは、人事統括本部 人事企画・コミュニケーション本部の松村安名主任だ。

 日本HPでは1970年代にフレックスタイム制度を、2000年にはフリーアドレス制度を導入するなど、多様な働き方を取り入れてきた。そのせいもあり、「上司の前で仕事をする」という意識はもともと薄い。顧客先での業務も多い日本HPでは、「在宅勤務制度は、働く場所として新たに自宅が加わったもの」(松村氏)というものだ。働く場所に対するこだわりはない。

トライアルでも問題は出ず

 日本HPも在宅勤務制度の導入に向けて、1年間のトライアルを実施した。人事主導でのトライアルだ。最初の3カ月は管理部門を中心に30人程度が参加した。その後、ITコンサルタントやエンジニア、営業職などあらゆる職種に対象を広げた。参加人数は約400人。2度の振り返りを行い、上司、顧客、管理者などに課題をヒアリングをした

 トライアルで「満足できなかった」と答えたのは参加者400人中わずか2人。「導入に向けて問題は出なかった」と松村氏。日本HPでは、制度の取得を週1〜2日と決めている。通勤時間の短縮やプライベートの充実などが成果に挙がり、「在宅勤務における仕事へのモチベーションは下がらなかった」(同氏)という。

image 名札のないデスクならどこでも使える日本HPのフリーアドレス制度

集中したい時には1人になりたい

 「集中したい時には1人になりたい」――トライアルから約2年、週に1度自宅で勤務しているのは、テクニカルセールスサポート統括本部シェアードサービス本部HP オラクル ソリューションセンターIT スペシャリストの縄井英樹氏だ。縄井氏は主にシステムの検証と、報告書および企画書の作成に在宅勤務を利用している。

image 縄井英樹氏

 日本HPでは、どの仕事にどれだけ従事したかを報告する社内システムがある。納期に向けてスケジュールを組み、結果をWeb上で申請するというスタイルは、在宅勤務でも変わらない。「勤務の場所がたまたま家というだけ」(縄井氏)。

 「家では仕事をできない人もいる。やってみて肌に合わない人は取得を辞めている」(縄井氏)

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