景気減速はオープンソースに追い風――パネラーたちの見解(2/2 ページ)

» 2008年03月27日 15時03分 公開
[Peter Galli,eWEEK]
eWEEK
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 さらに同調査では、今後5年間でオープンソースの侵入を受ける可能性が最も高い分野がWeb出版コンテンツ管理、ソーシャルソフトウェア、ビジネスインテリジェンスであり、構成管理、エンタープライズポータル、セキュリティツールの分野は侵入を受ける可能性が最も低いとみられていることが分かった。

 また、セキュリティツール、ビジネスインテリジェンス、エンタープライズサービスの分野は、将来的にもオープンソースの進出する余地がないと考えられている。

 シャトルワース氏によると、Linuxは将来、各種のシステムおよびデバイスに広く浸透し、今後、クラウドコンピューティング分野が活発化するのに伴い、この分野でもLinuxが主要な基盤になるとしている。ただし、どの企業がそこで主導権を握るかは不明だという。

 またオープンソース企業各社は、提供するコードをサポートするだけでなく、サービスをもっと充実させる必要があるという。「Oracle、Sun、IBM、SAPは、データ主導型、トランザクション指向のサービスを提供するビジネスへの転換で大きな困難に直面している。彼らが将来、この分野で最も高い価値を生み出すとは思えない」と同氏は話す。

 自社のオープンソースプロジェクトの開発者のうち、フルタイムスタッフと社外協力者の比率はどのくらいかとの質問に対して、シャトルワース氏はCanonicalが給料を払っているスタッフは約10%だと答えた。ただし、コアカーネル機能の開発では、その比率は3分の1程度になるという。

 Ingresのバークハート氏によると、コアデータベース開発作業の98%は社内で行っているという。一方、Acquiaのジェフ・ホワットコット副社長によると、同社がビジネスとしてサポートしている「Drupal」の開発メンバーの約3%は社内のスタッフであり、それ以外は900人の協力者で構成されるとしている。

 SugarCRMのジョン・ロバーツCEOによると、同社では以前から1万人以上の社外開発者が自社のプロジェクトに参加しているという。

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