MSのLive Meshは開発者の夢をかなえるか?(2/3 ページ)

» 2008年04月25日 08時00分 公開
[Darryl K. Taft,eWEEK]
eWEEK

主要なターゲット

 ではMicrosoftの構想の主要なターゲットは誰なのだろうか。

 「プラットフォーム製品として見た場合、これは広範囲にわたる水平的製品であり、コンシューマー用アプリや標準的なWeb 2.0アプリなど非常に広範な分野のアプリケーションに適用することができる」とパラスニス氏は語る。

 「対象ユーザーは広範囲に及ぶため、われわれはWebサービスを開発している人々をターゲットにするつもりだ。しかしリッチクライアントアプリを作成している開発者も獲得したい。彼らは空の上のWebサービスにシームレスに接続する必要があるからだ。つまり、2番目の主要なターゲット分野はリッチクライアントアプリ開発者だ。彼らがアプリをWeb向けに拡張するのを支援するのである」

 Live Meshチームは数カ月中に、さらに多くのプロダクティビティAPIを追加し、開発者が同プラットフォーム向けにコードを書く作業を簡素化する考えだ。

 「Web開発に適したAPI、ならびにJSON、AJAX、Silverlight、マネージドAPI、Win32などの技術からスタートするつもりだ」とパラスニス氏は話す。

 また、同氏によると、Microsoftの開発者エコシステムにとっては、Meshを強化するツールや機能の提供などの面で多くのチャンスが生まれるという。Microsoft自身はMeshプラットフォーム向けの本格的なツールを提供しない。「これはコミュニティーの守備範囲になるだろう」(パラスニス氏)

 しかし、Web向けのプログラミングモデルと位置付けられているMicrosoftの「Volta」にとって、Mesh用ツールに対するニーズはチャンスとなるかもしれない。SQL Server部門のアーキテクト、エリック・マイヤー氏によると、VoltaはWebを民主化するための技術であり、Voltaと連携して動作する「Rotunda」技術はMesh環境に役立つかもしれないという。

 Microsoftでは、VoltaはMesh技術に関係がないとしているが、VoltaとMesh技術には共通する重要なコンセプトが幾つかある。Voltaは階層分離をサポートしている。これは、プログラムの各パーツが異なる階層で動作することを可能にする技術で、開発者はどの階層で動作させるかを、アプリケーション開発の最初の段階ではなく、開発後の配備プロセスの段階で決めることができる。

Editorial items that were originally published in the U.S. Edition of “eWEEK” are the copyrighted property of Ziff Davis Enterprise Inc. Copyright (c) 2011. All Rights Reserved.

注目のテーマ