―― はじめてPCに触れたのはいつごろですか?
中学校に入ってからです。それまで家にはPCすらありませんでした。はじめてのマシンはSONYのVAIOで、Windows Meでしたね。最初に触れた言語はHSPか何かだったと思います。プログラミング言語以外でいえば、HTMLですかね。ホームページ(笑)やらランチャーやら作っていた覚えがあります。
―― ユーザーインタフェース(キーボード/マウス、Webデザイン、GUI/CUIなど)にこだわりはありますか?
完全にAppleフリークです。MightyMouseはちょっと使いにくいですが……。仕事柄、最近は使いやすいユーザーインタフェースについてはよく考えますね。見た目だけでなく、機能と両立されたデザインはやはり美しいです。
―― 開発の3種の神器を挙げるとしたら何ですか?
―― これを読んでおくと幸せになれるというActionScripter必携の一冊を教えてください(複数も可)
Adobeから入手できる、「SWF File Format Specification」(SWF仕様書)とかどうでしょうか。普段何気なく出力しているSWF、その中ではいったい何が起こっているのか? どきどきわくわくの一冊です。つい先日、Adobeが「Open Screen Project」を発表し、SWFの仕様にあった使用制限を撤廃したこともありますので、一度は読んでおくとよいかと思います。
―― 開発系の雑誌で購読してるものはありますか? 雑誌にはどんなコンテンツを期待したいですか?
特にありません。初心者向けの入門記事ばかりではなく、実務をやっている人にしか分からない/役に立つ/思わずニヤリとしてしまうようなコンテンツがあるとうれしいですね。
―― ここは毎日ウオッチしている、というサイトはありますか?
FlashやActionScriptについて書かれている方のフィードをがっつり登録してチェックしています。ちなみに、そのOPMLは公開しているのでよかったらどうぞ。あと、Twitterは毎日というか常時チェックしています。Twitterは意外と侮れない情報源になっています。
―― 今の時代、若いウチにこれをやっとけば幸せになれるよ、というものがあれば
「FlashやActionScript、プログラミング言語」というのもちょっとベタなので……。わたしは、小学生のころは手品を人前で披露し、生徒会長をやり、中学生と高校生のころには文化祭で自分の作ったゲームを展示し、そして未踏に採択されたことで何度もプレゼンの機会がやってきて、今でも勉強会ではよく発表をしています。こうしたことによって、人の目を意識すること、人がどう思い、どのような反応をするかということを学びました。想像力は知識より重要ではないかと思います。
モノ作りをする上では、こうした視点は欠かせませんし、わたしも常に意識しています。ですので、若い内からこういう経験をたくさん積んでおくと役立つと思います。ちなみに、プレゼンテーションは慣れが9割だと思っているので、これも若いうちからたくさんこなしておくといいのではないでしょうか。一日生きることは一歩進むということでありたいですね。
―― あなたにとってプログラムとは何ですか?
プログラムというかFlashについてですが、もはや紙と鉛筆ぐらい手慣れた表現手段ですね。Flashに行き着く前はほかの言語もいろいろやっていましたし、バリバリPHPを書いていた時期もありますが、やはりFlashですね。めったなこと(Flashで作れないとか)がない限り浮気はないでしょう。素早く、動くもの(インタラクティブなもの)を作れるのがいいですね。
―― 今興味がある知識や技術はありますか?
音楽、特にミュージックインタラクティブが気になっていて、何か面白いものが作れないかと考えているところです。あとは、ユーザーインタフェースとか。ARToolKitがJavaに移植されたので、これをさらにActionScript3に移植したら面白いかも。以前ARToolKitと同等のものをスクラッチで書いてみたのですが、マーカーの認識はできたのですが、そこでとん挫していたので。とはいえ、今一番やらなければならないかなと思っているのは、Threadライブラリですね。改良したバージョンをそろそろ出したいなと思っています。
―― 最近購入したor気になっているガジェットがあれば
iPod Touchです。Objective-Cということでちょっと面倒だなぁ、とは思っていますが、iPod Touch上での操作をサーバを介してPC上のFlashに伝える形で、iPod Touchからの操作を可能にさせてみたいですね。Flashが動くようになれば一番よいのですがね。あと、MacBook Touchの登場も常に期待しています。
―― プログラマーの能力は生まれ持ったセンスによる部分が大きいと思いますか?
うーん、センスに近いのかもしれませんが、いままでどんなものに触れてきたかは大きいのではないでしょうか。わたしは昔から何かものを描いたり作ったりするのが好きで、あと、小学生ぐらいのときには手品にハマっていたので、その影響で、物事をロジカルに考えるクセがついたと思います。プログラマーとしての適性とは、学習すべき課題を習得するのに要した時間の総和であると思います。
―― Windowsしか知らないプログラマーはどうですか?
いいんじゃないでしょうか。というか、わたし自身がそれに近い気がしますね。FLASHerにはそういう人が多い気がしますし。
―― Web2.0という言葉をどう定義していますか?
後に(笑)を続けるものだと思っています。FlashやActionScriptの世界はまだパラダイムシフトといえるようなものに遭遇していないので、今後そうしたものが起こる可能性はありますね。とはいえ、ActionScriptはそのハードルが高くなりつつあり、自らそうしたパラダイムシフトを遅延させている感もありますので、Adobeには頑張っていただきたいところです。
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