ガールフレンドへのプレゼントが世界中に広まった理由――Web2.0時代のマーケティングNext Wave(2/3 ページ)

» 2008年05月26日 09時27分 公開
[幾留浩一郎,ITmedia]

驚くような変化を表現しているWeb2.0

 ブログやソーシャルネットワークも、社会における情報伝達のあり方そのものを急速に変えている。eMarketer社の統計によれば、2006年には米国内の成人の32%がSNSを利用していた。それが2008年時点では44%に増加し、2011年には50%へ急拡大すると見込まれている。10代のユーザーを対象にした統計はもっと顕著で、2006年に61%であったSNSの利用者は2008年には77%へ拡大し、さらに2011年には84%へと増加すると見込まれている。米国ではMySpaceとFacebookというSNSのトップ2社だけでも、ユーザーの数はそれぞれ5000万人と3000万人と言われる。日本でもMixiの利用者が急増して2007年末時点で1300万人を超えた。ユーザーの大半は登録だけの幽霊メンバーだとしても、すでに最大級のメディアである。ただ従来のメディアと大きく異なる点は、参加者が情報の受信者でも発信者でもあることである。

 Web2.0という用語は、実はなんだかよく分からないが世の中で起こっている驚くような変化を巧みに表現していて大流行しているのだと思う。

 冒頭にも述べたようにWeb2.0の用語自体は広い意味で使われるが、YouTubeなどのビデオや、SNS、ブログ、RSSそれにモバイル端末など新しい形態のものを一般にWeb2.0メディアという呼ばれ方もしている。これらの特徴は、ユーザー自身が新しいコンテンツを作ったり、誰か他人が作ったコンテンツをわかりやすく整理して新しいコンテンツを作ったりする。それが人から人に口コミで伝播して広がって行く。それら自体は古くから人間社会で自然に発生していたことである。しかし最近わざわざ「Web2.0」と騒がれるようになっている理由は、それがとんでもない規模に発展し大きな影響力を持つようになったからである。

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