進化しながら攻撃を繰り返すスパムたちセキュリティ企業が警鐘

一連のスパム攻撃にはすべてハッキングされた正規サイトが使われているという。

» 2008年07月23日 12時01分 公開
[ITmedia]

 でっちあげニュースや有名人のスキャンダルでユーザーの目を引いて悪質サイトに誘導するスパムメールが、その後何度も形を変えながら新たな攻撃を展開している。セキュリティ企業のWebsenseやTrend Microが伝えた。

 6月中旬に浮上した第一波の攻撃では、スパムメールで動画の閲覧を促して「PornTube」のサイトに誘導し、「video.exe」というトロイの木馬ファイルを実行させる仕掛けになっていた。

 その後、何度も形を変えながら攻撃が再浮上した。電子メールに記載されたリンクは、最初は「r.html」で終わるURLが使われていたが、その後「main.html」「news.html」「about.html」へと変化した。不正サイトもPornTubeからストリーミングビデオプレーヤーへと変化した。

 トロイの木馬ファイルはvideo.exeからmsvideoc.exe、watch.exe、codecinst.exeへと名称を変えているが、Trend Microによればバイナリはいずれも同じだという。不正サイトやトロイの木馬ファイルは、すべてハッキングされた正規サイト上にホスティングされている。スパムの内容は、世間の関心が高そうなニュースを装ったものもあれば、女優のアンジェリーナ・ジョリーの名前を使って動画閲覧を促すものもあった。

 Websenseは一連のスパム攻撃について、ファイル名やリンク先URLは頻繁に変わっているが、いずれもスパマーが継続的に仕掛けている攻撃を進化させたものだと解説している。

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