「BarackObama.com」の内側――米民主党大会を支える技術バックボーン米大統領選のIT裏話(2/2 ページ)

» 2008年08月26日 06時00分 公開
[Roy Mark,eWEEK]
eWEEK
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 宣伝効果という点ではGoogleはまたしても、ほかのIT企業の機先を制した形になったが、IT業界のほぼすべてのビッグネームがデンバーに結集し、宣伝合戦を繰り広げる。Googleと同じく大会の「オフィシャルプロバイダー」として参加するMicrosoftは、4日間の民主党大会期間を通じて高解像度ビデオのライブストリーミングを提供する。Yahoo!では、政治専門の新聞社「Politico」と共同で、党大会および公開討論会のニュースを配信する予定だ。

 Microsoftが政治集会のスポンサーになったのは、同社のSilverlight技術を宣伝する格好の機会となるからだ。同技術は、複数のストリームとデータ更新によって視聴体験をカスタマイズすることができる。

 Microsoftは民主党大会にインフラのサポートも提供し、報道関係者の登録や参加者の把握などの分野で大会運営スタッフを支援する。また運営スタッフは、Web会議ではOffice Live Meeting、オンライン文書管理用にはMicrosoft Office SharePoint ServerといったMicrosoftプログラムも利用する予定だ。

 民主党全国大会委員会のリア・ドートリー運営委員長は「Microsoftの技術は、大会運営業務を支える上で不可欠な役割を果たし、かつてないほど多くの国民が大会体験を共有するのに役立つ」と話す。

 Microsoftの上級副社長兼主席法務顧問のブラッド・スミス氏は「予備選挙期間を通じて見られたように、ITは選挙活動でますます重要な役割を果たすようになってきた。Microsoftでは、今日の技術が提供するメリットを両党の代議員が最大限に活用するのを支援するつもりだ」と述べている。

 インフラ分野で対抗するVerizon Wirelessは8月18日、民主党大会期間中には通常よりも500万件多い通話とデータ転送を処理する準備を整えたことを明らかにした。党大会のオフィシャル通信プロバイダーとなったQwestは、民主党の大会運営オフィス、約5000人の代議員、そしてデンバーに集まる多数の報道関係者にワイヤレス音声/データサービスを提供すると発表した。

 Verizon Wirelessの地域担当社長、メラニー・ブレーディック氏は「大会期間中に推定で5000人の代議員と1万5000人のメディア関係者、そして数千人の訪問者がデンバーにやって来る。当社の顧客は、取材現場で携帯電話や各種端末を使って、通話、テキスト送信、ナビゲート、電子メールなどを行うだろう」と話す。

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