コラム
» 2008年08月30日 08時00分 公開

Googleは消える見えてきた限界(2/3 ページ)

[Joe Wilcox,eWEEK]
eWEEK

Googleはそんなにすごくない

 しかしGoogleの成功は検索と検索広告の分野だけに限られ、クリントが指摘するように、他の分野への広がりを見せていない。個人的な見解だが、Googleは次の領域で問題を抱えているように思える。

  • 非検索コンテンツ
  • モバイル検索
  • プラットフォームの拡張

非検索コンテンツ:もしGoogleがメディア会社であったら、YouTubeの買収は広告収入にもっと貢献していただろう。クロスマーケティングやクロスターゲットの抱き合わせ広告が可能になるからだ。例えば、いまLonelyGirl8.534というビデオブロガーがいて、13歳から25歳の女性に人気があるとしよう。だが、彼女のビデオに向けられたクリックは、おそらくキーワードビジネスにそれほど大きなインパクトをもたらさないだろう。しかし、もしGoogleが彼女に製品プレースメント広告から利益を得られる仕組みを提供すれば、LonelyGirl8.534はビデオブログの中でドレスアップするかもしれない。そしてある日、彼女の着ているdELiAsのホットなTシャツが女の子たちの目にとまり、突然キーワード検索の上位に躍り出るといったことも考えられる。

 シンプルな仮説だが、Googleがメディア会社であれば、こういったクロスメディア広告も可能だろう。実は、クリントとわたしはこの部分で意見を異にする。彼はGoogleをメディア会社と見ているからだ。

 Googleは単なる検索会社ではない。検索は目的を達成するための手段であり、真の狙いは「情報」だ。Googleは情報を検索と文脈連動型広告でラップし、貨幣化しているのだ。

 そんなGoogleブランドがクールなのは、同社がいまだにギークの集団によって経営されているからだろう。しかし彼らは数学に長けていても、スマートなメディアマーケティングという点では、いまだに信頼できるパートナーさえ見つけていない。ここでMicrosoftに1つアドバイスしておこう。Avenue A | Razorfishは手放すべきではない。彼らは有能なマーケティング専門集団だ。昨日読んだAdvertising Ageリポートによると、MicrosoftはAvenue A | Razorfishを売却するかもしれないという。もしそうなら考え直すべきである。

モバイルサーチ:検索市場における今日の大きなトレンドは”モバイル”だ。ところがGoogleは、16歳の女子高生シェール・ホロウィッツよりクルーレス(無知)である。Googleのモバイル検索戦略は決して悪くない---Google Mapsがらみではベストだろう。だが、ローカル(地域情報)検索でトップを目指すメディアとしては、まったく不十分だ。Windows Mobileの惨状になすすべがないMicrosoftよりはましだが。

 これまで繰り返し強調してきたことだが、モバイルは次のメジャーなコンピューティングプラットフォームだ。そして検索などのWebサービスがキラーアプリケーションとなる。いまGoogleに必要なものは、モバイルプラットフォームである。Androidがそれに該当するかもしれないが、少し現実的に考えてみよう。Googleのサービスは永遠にベータバージョンだ。Androidは市場に登場しても、おそらく失敗し、来年あたりにまたチャレンジすることになるだろう。だが、そのときすでに、AppleやNokiaのモバイルプラットフォームがスマートフォンOS市場を席巻しているはずだ。おそらくAndroidは、Windows Mobileとともに路肩で朽ち果てることになるだろう。

 ここでマイクロソフトにアドバイスをもう1つ。検索にこだわるな。勝敗はもう決まった。もはやGoogleの勝ちは覆せない。巨大な広告収入を得る場所は他にもあるだろう。まずは次世代プラットフォームだ。もちろんゲームコンソールも悪くはないが、ここはモバイルフォンがベターだろう。使い勝手の良いローカル検索機能と、広告主に利潤追求の機会を提供する多彩なサービス、ソフトウェア、そしてデジタルコンテンツを持つ魅力的なプラットフォームがあればいい。ただし、そのプラットフォームは、デバイスにもWebにも対応する必要がある。もう1度繰り返すが、検索はあきらめるべきだ。そんなものはくれてやれ。それより次のことを考えよう。おう、そうだ。AppleのiPhoneが面白いかもしれない。そんなこと、分かっている?

プラットフォームの拡張:GoogleとMicrosoftは、どちらもプラットフォームの会社だ。Microsoftのコアプラットフォームはオペレーティングシステムで、Googleのプラットフォームは「情報」だ。では、Googleの未来のプラットフォームはどこにある? GoogleはWebの新しいプラットフォームのビジョンを明確に示していない。Androidはモバイルプラットフォーム以上のものではないだろう。少なくとも、まもなく登場するものに関してはそうだ。Googleのコアプラットフォームは「情報」だと述べたが、彼らは検索や検索キーワードに関する自社の情報についてはまったく明らかにしていない。

 Microsoftの場合、Vistaが悲惨な状況にあっても、モバイル戦略が脱線寸前の様相を呈していても、人々にコンテンツとサービスを提供するデータセンター・インフラストラクチャがある。MicrosoftプラットフォームがホストWebサービスへ拡張されたとき、おそらくGoogleは引導を渡されることになるだろう。

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