知らないと確実に損するUbiquity環境構築法Firefox Hacks(1/2 ページ)

最近大注目のFirefox拡張機能「Ubiquity」。自分でコマンドを自作できない方でもUbiquityの真の実力を知ることはできる。本稿では、コード共有サービスを利用して自分だけのコマンド環境を構築する方法を紹介する。

» 2008年09月08日 00時00分 公開
[太田憲治,ITmedia]

 最近大注目のFirefox拡張機能「Ubiquity」。Google Chromeの登場で幾分落ち着いたとはいえ、その魅力に取りつかれた方も少なくないのではないだろうか。

 Ubiquityの基本的な解説については「ブラウザの新境地? Ubiquityが変える衝撃のブラウザ体験」や「Ubiquity標準コマンドチートシート」ですでに紹介してきたが、まだいまひとつUbiquityを使う気になれないという方のために、「FireFoxプラグイン『Ubiquity』に大量のコマンドを登録して日本のサイトを一発で開くすごい方法」というエントリでUbiquityの活用術を解説している太田憲治氏によるUbiquityの活用術をお届けしよう。

UbiquityとStartCommandのマッシュアップ

 先日Mozilla Labsで公開されたFirefox用プラグイン「Ubiquity」。簡単に言うとブラウザ内で動くコマンドランチャーであるUbiquityは、ブラウザ上で起動ホットキー(デフォルトではCtrl+Space)を押すとコマンドラインインタフェースがオーバーレイされて表示され、ここからコマンドをタイプするだけで、地図を調べたり、写真を探したり翻訳したりできる。

StartCommand StartCommand

 Ubiquityには標準でさまざまなコマンドが用意されている(チートシート)。ビルトインされているコマンドだけでも十分に便利だが、日本語サイトに特化したコマンドがないと実用的とはいえない。そこで、日本語サイトをUniquityから呼び出すための方法を紹介する。

 この方法は、筆者が運営しているStartCommandのコマンドをUbiquity用にエクスポートするというものである。StartCommandは、Uniquityと同様にコマンドでサイトを開くことができるWeb上のコマンドランチャーで、昨年のMash up Award 3rdでマッシュ賞を受賞したWebサービスだ。StartCommandの特徴として、自分でコマンドを自由に作って共有できることが挙げられるが、すでに1000個ものコマンドが登録されている。

 Uniquityでは、JavaScriptを設定することでコマンドを自由に追加できる仕組みがある。この仕組みを利用して、StartCommandで登録されているコマンドをUniquityでも利用できるJavaScriptに拡張したのが今回の肝である。なお、以下の解説は、すでにUbiquityがインストールされているものとする。

StartCommandから必要なコマンドを探す

コマンド検索 コマンド検索から必要なコマンドを検索

 ここでは2ちゃんねるのスレッドタイトルから検索を行う「2ちゃんねる検索」(コマンド名は『2ch』)コマンドをUbiquity用にエクスポートする場合を想定して話を進めよう。まず、StartCommandにアクセスし、コマンド検索をクリックする。次画面では、カテゴリで「掲示板」を選択し、スタンドには「startcommand」と入力して検索を実行すると、目的のコマンドを見つけることができるだろう。

 「2ch [2ちゃんねる検索]」をクリックすると、コマンドの詳細が表示されるが、画面下部にある「Ubiquity用エクスポート」以下のJavaScriptが必要なコードなのでこれをコピーする。


Ubiquityにコマンドを登録する

Ubiquity Command Editor Ubiquity Command Editorにコピーしたコマンドを張りつけ

 コードをコピーしたら、Ubiquityのコマンドラインインタフェースを開き、「command-editor」を入力してEnterキーを押す(実際には、文字を入力するたびにインクリメンタルサーチによって候補が絞り込まれるため、デフォルトの状態であれば『co』までを入力した時点でEnterキーを押してもよい)。すると、Ubiquity Command Editorが表示されるので、テキストボックスに先ほどコピーしたJavaScriptを張りつける。なお、テキストボックスに張りつけた時点でそのコマンドが利用可能となる。


登録したコマンドを使う

登録したコマンドを利用してみる

 コマンドを登録したら準備は完了となる。再び起動ホットキーでコマンドラインインタフェースを開き、先ほど登録したコマンド「2ch」が使えるか試してみよう。例えば、「2ch ネタ」と入力すれば、2ちゃんねるのスレッドのタイトルに“ネタ”を含むものがリストアップされることが確認できるだろう。


日本語入力中の変換確定でEnterキーを用いると問題が発生する件について

 「ブラウザの新境地? Ubiquityが変える衝撃のブラウザ体験」でも指摘されているが、現在のバージョンでは、日本語入力中の変換確定のためのEnterキーがUbiquityに拾われてしまうため、予期せぬ形でコマンドが実行されてしまう。次のバージョンでは修正されると思われるが、現時点での対策としては、変換確定をEnterキーではなくCtrl+Mキーで行うか、堀川隆弘氏が公開している修正版を用いる方法がある。


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