富士通は、明治大学に212テラバイトのストレージシステムを導入し、ファイルサーバを構築した。複数のキャンパス間でデータを利用でき、アクセス権限を設定することでセキュリティ対策も施した。
明治大学は、富士通のストレージシステム「ETERNUS 4000」を導入して、複数のキャンパスからアクセスできるファイルサーバを構築し、6月より運用している。富士通が10月20日に発表した。
明治大学では、研究室や部門単位でファイルサーバを運用し、学生や教職員が個人のPCにデータを保存していた。システムのセキュリティや運用管理において統合的な解決策が必要だったという。キャンパス内外で、安全で簡単にデータをやり取りする仕組みの実現が求められていた。
新システムは総記憶容量が212テラバイト、最大650テラバイトまで容量の拡張が可能。1ボリューム当たり最大64テラバイトを割り当て、利用者に割り当てる容量の変更に柔軟に対応する。ボリューム内で同時に複数のRAID6を使って読み書き処理を分散し、ファイルサーバの処理能力を高める。定期的にデータのスナップショットを取ることで、データの保全性も確保している。
新システムでは、学生や教職員が保有するデータや、研究室や部門単位で所有するデータを統合管理する。ネットワークを介して神奈川県の生田キャンパス、東京都の駿河台キャンパス、和泉キャンパスからデータへのアクセスが可能となる。富士通の大学向け統合アカウント管理システム「Campusmate/ICAssist ユーザーマネージャ」用いて、明治大学独自のアカウントの管理単位を作成し利用者にアクセス権を割り当てる。
同システムは文部科学省が交付する2007年度の「私立大学等研究設備整備費等補助金(私立大学等研究設備整備費)」を活用して、2007年度に導入したもの。
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