コラム
» 2008年10月23日 08時00分 公開

進化する技術:Amazonとクラウドコンピューティング (3/4)

[Jeff Cogswell,eWEEK]
eWEEK

開発の悪夢を減らす

 このような伸縮性に富むコンピューティング環境を構築するためには、強大なコンピューティングパワーと、おそらくそのタスク専用のコンピュータがぎっしり並んだサーバルームが必要になる。また、エンジニアたちは複数のコンピュータを利用し、必要に応じてアロケートできる複数の仮想マシン上で効率的に機能するシステムを構築するように求められる。

 小さなプロジェクトのはずが、突然大掛かりなものになってしまう。若い野心的なプログラマであれば、誰でもそうしたシステムを開発したいと思うだろう。だが前述したように、問題は自分たちの本業が何かということだ。彼らが構築しようとしているシステムは決して平凡なものではない。1人のプログラマが週末をつぶして書き上げるような代物ではないのだ。

 Amazonがオファーしたもの――顧客のアプリケーションをオンデマンドで拡張し、かつ技術的な詳細や自前でデータセンターを運用する場合に生じる経済的な問題をいっさい心配させない大規模並列処理インフラストラクチャ――に、多くの企業が引き寄せられた理由はそこにある。

 本稿を準備するにあたって、わたしはアーキテクチャ関連を含め、Amazonのオフィシャルドキュメンテーションを詳細に調べた。それを元に、ここでEC2アーキテクチャやAWSの他の側面がどのようなメリットをもたらすか、例を挙げて説明したい。わたしの興味を引いたものは、数百万ページの文書をある形式から別の形式に、例えばMicrosoft WordからPDFに変換する必要のあるシステムの例だ。

 そうした変換を行うデスクトップアプリケーションは星の数ほどあり、Webサーバで提供されているものも多い。それらはユーザーがドキュメントがアップロードするとPDFに変換してくれる。

 ここで、世界中からユーザーがアクセスし、ドキュメントをアップロードできるWebサイトを想像してみよう。ときには数万件のドキュメントが順番待ちすることもある。そのようなジョブは、悪夢以外のなにものでもない。わたしならいますぐ退職願を書き、そんなシステムなど存在しない国へ移住するだろう。

 だが、クラウド環境でやるなら話は別だ。大規模並列処理環境であれば、そうしたシステムに対応するのは簡単だし、おそらくわたしは携帯電話のスイッチをオンにしておく必要すらないだろう。夜はベッドで深い眠りにつくことができるに違いない。

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