デル、企業向けデスクトップでセキュリティ機能を強化

デルはこのほど発売した企業向けデスクトップ「OptiPlex」シリーズで、PC本体やデータ処理および保存などにおけるセキュリティ機能を強化している。

» 2008年10月30日 12時33分 公開
[ITmedia]

  デルは、10月28日に企業向けデスクトップの新製品「OptiPlex」シリーズを発表し、セキュリティ機能を高めるソリューションを投入した。PC本体のセキュリティ強化に加え、リモートでデータ保存や処理を行い、ビジネスデータを保護できるようにしたという。

 発表した新製品は、「OptiPlex 960」「同 760」「同 360」「同 FX160」の4製品。このうち、960および760でUSBポートの禁止設定などPC本体のセキュリティ機能を強化した。FX160では、セキュリティの新ソリューション「オンデマンド・デスクトップ・ストリーミング」と「ヴァーチャル・リモートデスクトップ」に対応する。

 960ではHDDの暗号化機能を標準搭載したほか、インテルの「Active Management Technology」への対応により、LAN上にある端末を遠隔操作でネットワークから隔離できるようになった。また、本体操作を禁止すセキュリティロック機能や情報漏えいなどを防止するためにUSBポートの使用を禁止できるようにした。760は、HDD暗号化以外のセキュリティ機能を搭載する。

OptiPlex FX160

 FX160が対応するオンデマンド・デスクトップ・ストリーミングとヴァーチャル・リモートデスクトップは、データの保存や処理をクライアント側とサーバ側に分離することで、情報セキュリティの強化とクライアントマシンのパフォーマンスを向上するという。

 オンデマンド・デスクトップ・ストリーミングは、FX160にHDDを搭載せず、データセンター上にあるデスクトップ環境のデータLAN経由でFX160に転送する。データはデータセンターに格納されるが、処理自体はクライアント側で行うため、データ本体をセンター側で管理しつつ、クライアント上では高度な処理ができるとしている。

 一方、ヴァーチャル・リモートデスクトップは、データの保存と処理をデータセンターで行う仕組みで、FX160をシンクライアント端末のように使用する。また、データセンター上のデスクトップ環境へは自宅や社外からのアクセスできるほか、データセンター上に複数ユーザーのデスクトップ環境を用意することで、1つのマシンを複数ユーザーで共有できる。将来的には異なるPC端末やスマートフォンなどのデバイスからも利用できるようにする。

 同社によれば、これらの機能は管理者の端末管理業務や情報保護対策を支援し、ユーザー(社員)がさまざまな環境でビジネスデータを扱える利便性を高めるという。

 製品は同日から発売され、価格はOptiPlex 960が8万4138円から、同760が7万5055円から、FX160が5万2118円からとなる。

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