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» 2008年10月31日 09時28分 公開

クラウド時代にシステムインテグレーターは生き残れるのか「破壊的技術」がゆく(2/2 ページ)

[怒賀新也,ITmedia]
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ではどうする?

 情報システム室やシステムインテグレーターはクラウドコンピューティングの前に沈み行くのか。答えはYesでもありNoでもあるようだ。現状維持だけでは確実に沈む市場環境にある。ではどうするのか。

 小西氏は「縦割り組織の中で仕事の流れを横から見られる人間が企業にはあまりいない」と話す。現状、多くの企業は部門ごとに縦割りの論理で仕事をしている。

 「調達部門に顧客満足度というKPIを設定している企業はほとんどないだろう」(小西氏)。だが、ITを用いて世界を相手に効率化を競う時代になると、縦割りの業務プロセスが弱点になる場合がある。調達部門とマーケティング部門など、部門同士が連携する仕組みを構築しなければ勝てないというのが小西氏の考えだ。つまり、IT部門やそれを支援するシステムインテグレーターは今後、自社のビジネスの流れを把握した上で、ITを使って会社全体に横ぐしを入れる存在になることが期待されるという。

 「それを“IT部門”と呼ぶかは別の話だが」と小西氏は加える。カジュアル衣料大手のユニクロが、情報システム部門という呼び方をやめて「業務システム部」と改めた例がある。

 田崎氏は「ITがビジネスそのものになったとき、IT投資額はビジネスの成長とともに伸びる可能性がある」と言う。IT部門が会社全体をリードする存在に変われるかどうか。IT部門やシステムインテグレーターの「将来の飯の種」はこの発想の延長線上にありそうだ。

 亦賀氏は「リーダーシップが強い人がいるとIT部門の領域は広がる」と指摘する。CIO(最高情報責任者)やシステム部門長の采配が鍵になるかもしれない。

 ちなみに、ITデマンドリサーチ担当のバイスプレジデント、中野長昌氏は「10年後、いわゆるデジタルネイティブである現在の20歳の人が30歳になる。こうした人がビジネスの中核になったとき、変化は起こるだろう」と話す。IT部門やシステムインテグレーターの未来を考える場合、「変化が必要」ということだけははっきりしている。

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