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» 2008年11月11日 08時00分 公開

差のつくITIL V3理解:ITは金食い虫?――資産を「リソース」と「能力」に分類してみる (4/4)

[谷誠之,ITmedia]
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社内の「部門」は「事業部門」と「サービス部門」に分類される

 企業や会社といったカタマリ(一般にはこれを『組織』というが、ここでは前記の資産である「組織」と区別するためにあえてカタマリという用語を使う)では、価値を創出するためのこれらの資産の集まりが「部門」ということになる。部門は、大きく事業部門とサービス部門に分けられる。

 事業部門とは、顧客(多くは社外の顧客)の需要を受け、製品やサービスという形で価値を提供する部門のことである(図2)。顧客は自分のニーズを満たす商品やサービスに対して対価を支払う。事業部門は資産を消費して商品やサービスを提供し、その見返りとして利益を受け取る。

事業部門は価値創出のための資産の集まり 図2:事業部門は価値創出のための資産の集まり

 顧客にどのような価値を提供するかは、顧客の需要次第である。顧客がその価値に満足し、価値を求めるのであれば、事業部門と顧客との関係はうまくいく。一方、顧客が求める価値を提供できるかどうかは、事業部門が持つリソースと能力に左右される。

 一方、サービス部門は、事業部門と同様、サービスという形で価値を創造し、提供する部門である。サービス部門にとっての顧客は、たいていの場合自組織内の事業部門である。しかし他組織、他法人の事業部門である場合もあるし、また別のサービス部門である場合もある。

 サービスを価値として提供する専門家集団のことをサービス・プロバイダという。このサービス・プロバイダに関しては、次回に詳しく述べたい。もちろん、サービス・プロバイダがサービスという価値を提供する場合、サービス・プロバイダもまた、今回述べた資産を適切に所有している必要がある。あなたの組織がもしサービス・プロバイダなら、あなたの組織がここに挙げた9つの資産を適切に所有しているかどうか、見直してはいかがだろうか。

※本連載の用字用語については、ITILにおいて一般的な表記を採用しています。

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谷 誠之(たに ともゆき)

IT技術教育、対人能力育成教育のスペシャリストとして約20年に渡り活動中。テクニカルエンジニア(システム管理)、MCSE、ITIL Manager、COBIT Foundation、話しことば協会認定講師、交流分析士1級などの資格や認定を持つ。なおITIL Manager有資格者は国内に約200名のみ。「ITと人材はビジネスの両輪である」が持論。ブログ→谷誠之の「カラスは白いかもしれない」


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