スパムは絶滅どころか悪質化、巧妙化する一方で、SNSを利用する手口も増えているとSophos。
セキュリティ企業のSophosは、1月22日に発表した2008年10〜12月期のスパム動向報告書で、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)を使ったスパムが増加傾向にあると報告した。
ビル・ゲイツ氏が「2年以内にスパムは過去のものになる」とスパム撲滅を宣言したのは2004年1月。しかし、それから5年たった今もスパムは健在だとSophosは強調する。手口も多様化、巧妙化し、マルウェアを添付したり悪質なWebサイトにアクセスさせて個人情報を盗むなど、悪質化の傾向を強めているという。
10〜12月期は特に、FacebookやTwitterなどのSNSを使ったスパムが目立った。例えば11月には、カナダの男がFacebookのユーザーに大量のスパムを送ってパスワードなどの情報を盗み出したなどとして、米国の裁判所で8億7300万ドルの支払いを命じられている。
SNSで送られてくるスパムは知人から届いたように見えるため、ユーザーは簡単にだまされてリンクをクリックしてしまいがちだとSophosはいう。
スパム中継国のランキングでは米国が、世界で送信されたスパムの19.8%を中継して依然筆頭に立っている。次いで中国(9.9%)、ロシア(6.4%)、ブラジル(6.3%)が上位に入った。一方、カナダ、日本、フランスは5年前に比べて状況が改善されたとしている。
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