Wikimedia、「Wikipedia」のライセンス変更についての計画草案を発表

Wikipediaを運営するWikimedia Foundationは、Wikipedia上のコンテンツに対するライセンスを、「GNU Free Documentation License(GFDL)」からCreative Commonsに再ライセンスするための草案をまとめた。

» 2009年01月23日 19時21分 公開
[末岡洋子,SourceForge.JP Magazine]
SourceForge.JP Magazine

 オンライン百科辞典プロジェクト「Wikipedia」を運営する非営利団体Wikimedia Foundationは、Wikipediaが利用するライセンスの変更計画草案を公開した。2月はじめまでに計画を固め、既存コンテンツの変更について貢献者の投票を開始する意向。

 Wikipediaは現在、ライセンスとしてFree Software Foundation(FSF)の「GNU Free Documentation License(GFDL)」を利用している。だが、複数人が執筆・編集作業に参加する同プロジェクトでは問題が生じることもあり、現在GFDLで配布されているコンテンツをCreative Commonsの「Attribution-ShareAlike 3.0(CC-BY-SA 3.0)」で再ライセンスすることを提案していた。コンテンツは今後、GFDLとCC-BY-SAのデュアルライセンスという方針を採る(外部からのコンテンツを除く)。

 草案によると、今年1月12日までに最低10項目の編集を行った人は、変更に関する意思決定プロセスに参加できる。具体的には、現在GFDLでライセンスされている既存コンテンツについて、ライセンス変更に賛成/反対/意見なしの3つのどれかに投票できる。投票期間は2月9日から1カ月間。その後、過半数を集めた意見が理事会で参照される予定となっている。

 FSFは2008年11月、CC-BY-SA 3.0への移行を認める変更を盛り込んだ「GNU Free Documentation License 1.3」をリリースしている。

編集者の一言

Wikipediaのコンテンツを転載するような場合、従来のGFDLではいろいろと面倒なこともあり、ライセンスの変更計画自体はかなり前から進められていました。今回草案としてまとまったことで、大きく動きが出てきそうです。

西尾泰三

from DevIT

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