Wikipediaを運営するWikimedia Foundationは、Wikipedia上のコンテンツに対するライセンスを、「GNU Free Documentation License(GFDL)」からCreative Commonsに再ライセンスするための草案をまとめた。
オンライン百科辞典プロジェクト「Wikipedia」を運営する非営利団体Wikimedia Foundationは、Wikipediaが利用するライセンスの変更計画草案を公開した。2月はじめまでに計画を固め、既存コンテンツの変更について貢献者の投票を開始する意向。
Wikipediaは現在、ライセンスとしてFree Software Foundation(FSF)の「GNU Free Documentation License(GFDL)」を利用している。だが、複数人が執筆・編集作業に参加する同プロジェクトでは問題が生じることもあり、現在GFDLで配布されているコンテンツをCreative Commonsの「Attribution-ShareAlike 3.0(CC-BY-SA 3.0)」で再ライセンスすることを提案していた。コンテンツは今後、GFDLとCC-BY-SAのデュアルライセンスという方針を採る(外部からのコンテンツを除く)。
草案によると、今年1月12日までに最低10項目の編集を行った人は、変更に関する意思決定プロセスに参加できる。具体的には、現在GFDLでライセンスされている既存コンテンツについて、ライセンス変更に賛成/反対/意見なしの3つのどれかに投票できる。投票期間は2月9日から1カ月間。その後、過半数を集めた意見が理事会で参照される予定となっている。
FSFは2008年11月、CC-BY-SA 3.0への移行を認める変更を盛り込んだ「GNU Free Documentation License 1.3」をリリースしている。
Wikipediaのコンテンツを転載するような場合、従来のGFDLではいろいろと面倒なこともあり、ライセンスの変更計画自体はかなり前から進められていました。今回草案としてまとまったことで、大きく動きが出てきそうです。
Copyright © 2010 OSDN Corporation, All Rights Reserved.