SAPジャパン、会社の「弱点や問題点」を素早く発見するBIツールを発表分析の切り口を見つけ出す(1/2 ページ)

SAPジャパンは6月9日、ビジネスデータを瞬時に検索し、的確な意思決定を支援するBI新製品、SAP BusinessObjects Explorerを発表した。

» 2009年06月09日 17時32分 公開
[大西高弘,ITmedia]

厳しい経営環境だからこそ求められる機能

「問題点はどこなのかを素早く把握することがこれからの時代を生き抜く企業の条件」と語るギャレット・イルグ社長

 「SAP BusinessObjects Explorer」(以下、Explorer)はSAPが昨年買収したBuisinessObjectsの技術と、SAP製品を融合させて開発した最初のソリューション。SAP BusinessObjects BI製品群が持つ直感的な情報検索およびナビゲーション機能と、オンメモリ型のアブライアンス製品「SAP NetWeaver Business Warehouse Accelerator」の高速性と拡張性を統合したものだ。IT部門のサポートなしに、従業員によるデータに基づく意思決定を可能にするという。

 発表会見では、SAPジャパンのギャレット・イルグ社長自ら、デモンストレーションを行う熱の入れようだった。グローバルに展開する食品企業のケースに見立てて、Explorerの活用法を説明する際、イルグ氏がまず強調したのが「厳しい環境で企業が生き抜くには、物事をクリアに見通し、どこに弱点、問題点があるのかを可能な限り素早く見つけることだ」ということ。検索窓に「Sales」「revenue」などのキーワードを入力して検索すると、すぐさま関連する項目が表組みや棒グラフの入ったフォーマットになって現れる。そしてそこから特定の項目をクリックしてドリルダウン分析し、最終的に地域、部門、製品のカテゴリーから問題点を導き出すという手順が紹介された。

 このようにExplorerはユーザーが自由にキーワードを入力することで、調べたい項目を整理した形で閲覧できるというツールだ。これまでBI製品の活用には一定のトレーニングが必要、というケースが多かったが、Explorerにはその必要がまったくないという。あらゆるデータソースを横断的に検索し、数個の検索語を入力するだけで、様々なデータソースから最も関連性の高い情報を瞬時に検出。複数のビジネス用語を利用した検索:文脈上、関連性のある詳細情報によって検索結果を補完する。また関連度/チャート生成の自動化も可能で、最初に関連性の高いキーワード検索結果が表示され、情報に最適な形式のチャートを自動的に生成する。さらに膨大なデータから瞬時に回答を入手する能力がある。

 イルグ氏は問題点が表とグラフで示された画面のURLをメールにコピーし、関係者に送信するところで、デモンストレーションを終えた。

「SAP BusinessObjects Explorer」の活用画面
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