チェック・ポイント、Web保護を強化したエンドポイント向け新製品

チェック・ポイントは、エンドポイント向けセキュリティ製品の最新版「Check Point Endpoint Security R72」を発表した。

» 2009年07月16日 13時09分 公開
[ITmedia]

 チェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズは7月16日、エンドポイントPC向け統合セキュリティソフトの最新版「Check Point Endpoint Security R72」を発表した。Web経由の脅威に対処する機能を搭載している。

 新機能の「Check Point WebCheck」は、Webサイトを閲覧した際にマルウェアがインストールされるドライブ・バイ・ダウンロード攻撃や、フィッシング詐欺攻撃などに対処する。同機能ではブラウザの実行環境を仮想化し、ユーザー権限を制限した状態にする。

 仮想化した実行環境では、OSカーネルへのアクセスが遮断される。マルウェアが実行されるのはブラウザ内部の仮想環境であるため、システムへの直接的な被害を防止できる。

WebCheckと主要ブラウザにおけるセキュリティ機能の比較

 フィッシング詐欺対策では、関連会社であるZoneAlarmの技術を利用し、既知のフィッシング詐欺サイトへアクセスを遮断するほか、不審なサイトである場合にもフィッシング詐欺サイトの特徴を検知して、アクセスをブロックする。アクセス先が悪意のあるサイトであるかを評価して、ユーザーに警告する仕組みも提供する。

 このほか、WindowsへのログオンやHDDの暗号化解除、VPN接続時の認証を1つのID、パスワードで可能にする「OneCheck」機能や、異なるアクセス環境でもVP接続を自動的に行う「VPN Auto Connect」機能も搭載した。これらの機能はユーザーの利便性を解消するものになるという。

卯城氏

 セキュリティ・コンサルティング本部長の卯城大士氏は、「エンドポイントにおける包括的なセキュリティ対策が可能になるものの、管理の複雑性も増加するため、解消にも注力している」と話した。

 同製品では、2008年にクライアント側のエージェントツールを統合化しており、現在はネットワークセキュリティとHDD暗号化、外部メディアの暗号化と制御の3つに分かれている管理コンソールも統合化する。新しい管理コンソールは9月までに提供される予定。

 今後の製品計画では、ネットワーク上の共有フォルダを暗号化・管理するものや、情報漏えい対策、ハードウェア暗号化、サーバに対するマルウェア保護などの製品を2010年にかけて展開するという。

 データセキュリティ部マネジャーの小高克明氏は、「これらの展開により、ゲートウェイ部からエンドポイントまでの保護をエンド・トゥ・エンドで実現できるようになる」と説明した。

 Check Point Endpoint Security R72の価格は、1クライアント当たり1万4000円からとなっている。

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