2009年3月に旧二宮町との合併を実施した栃木県真岡(もおか)市では、H3Cテクノロジージャパンのスイッチ製品を採用し、行政ネットワークの再構築を行った。
2009年3月に旧二宮町との合併を実施した栃木県真岡(もおか)市。全国の市町村では、いわゆる平成の大合併によって近隣自治体との合併が急速に進んでいる。行財政の効率化や市民サービス向上など、数多くの利点を持つ市町村合併だが、実行に当たっての課題も少なくない。その1つが、行政ネットワークの再構築である。
真岡市では従来、住民情報などを取り扱う業務系ネットワークと、インターネットを利用したサービスなどに用いられる情報系ネットワークの2種類のネットワークを運用していた。旧二宮町においても事情は同じであり、新生・真岡市は4つのネットワークを1つにまとめる必要があった。また、市町村のネットワーク構築では、住民情報を扱うシステムはほかの業務ネットワークとは別に運用しなければならないなど、所轄官庁による法令上の制約が存在しており、行政ネットワークの再構築は大きな課題となっていた。
同市では、ネットワールドが扱うH3Cテクノロジージャパンのスイッチ製品を採用。コアスイッチにシャーシ型の最上位モデルである「S7502E」を、ディストリビューションスイッチに「S5100」、エッジスイッチに「S3100」、WAN用スイッチに「S3600」と、すべてのスイッチ群をH3Cで統一し、シンプルで低コストなネットワーク環境を構築した。
実際の構築作業に着手したのは2008年の年末。主要施設である市役所本庁舎、二宮支所(旧二宮町役場)、情報センター(真岡駅舎内)の3カ所、ならびに約70カ所の拠点を結ぶ作業に取りかかった。システムの構築、サポートは、ネットワールドのパートナーである大塚商会が担当し、2009年3月の合併までの短期間で構築を終えている。
法令上の制約については、H3Cの機能を利用し、本庁舎・二宮支所間でWAN越えのL2L3混合接続を実施。両拠点の業務端末を回線を別にしなくても1本の回線で法令に則った運用を可能にしている。
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